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Aside


あの後様々な場所を歩き回って最後に落ち着いのは義勇の屋敷の縁側



月の光が淡く辺りを照らす中、義勇と並んで腰掛ける


『こんなにゆっくりするのも久しぶりだな、まさか月見酒とは』


「あまりAと飲んだことがなかったからな、たまにはいいだろう」



『そうだな』とゆっくりと頷き、月を見て目を細めていると隣から静かに名前を呼ばれる





「A」


『…なんだ?』


義勇は私の質問には応えずに懐から青鬼灯の簪を取り出した


「Aに似合うと思ってな」



『まるで義勇の色だなぁ、綺麗だ』


義勇は一瞬目を丸くして目を細めた

「俺の色か、悪くないな」



義勇はそのまま綺麗な所作で私の髪に簪をゆっくりと挿した


「…簪を贈る意味を知っているか?A」


『さぁ聞いたことないな、知ってるのか?」









「”貴女を守ります”…だそうだ、まぁ宇髄に聞いたんだがな」


『…は』




思わず言葉を詰まらせた私に義勇は少し照れたように目を逸らす



『貴女を守りますって、それじゃあ…』











それじゃあ







まるで、義勇が









「きっと、Aが思っている通りで違いない」



ふっと目を細めて、その蒼の瞳が私を捉える



















「初めて会った時からずっとAのことが好きだった。」

















「何があっても俺が守る、絶対に悲しませないと誓おう」







だから、と聞こえた頃にはもう視界は水でぼやけていて


もう溢れる直前だった







「俺と恋仲になってはくれないか、A」








その言葉が聞こえた時にはもう頬が濡れていて、



こちらを見た義勇が泣いていることに驚いたのかわたわたと慌てている






「泣くほど嫌だったか」


困ったように眉を下げる義勇に『まさか、』と微笑む





『嬉しい時だって人は泣くものだよ、義勇』


「嬉しいのか…じゃあつまりそういうことだな」

酷く優しく微笑む義勇に『あぁ』と返す






『そういうことだよ、私も好きだ義勇』





そう言った途端に義勇に包み込まれる



「俺で良いのか…?」


少し痛いくらいに私を抱きしめる義勇にくすりと笑みを溢す




『良いに決まってるだろう、離す気なんかないのによく言う』





「そうだな、」と義勇も笑うと一旦離れて私の顎を掬い上げ、ゆっくりと優しく口付けた

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#蛍(プロフ) - 楽しんでもらえて嬉しいです!大分時間も出来てきたので更新していけると思います…!これからも頑張りますのでよろしくお願いします!! (3月12日 9時) (レス) id: 8bcba223d3 (このIDを非表示/違反報告)
るー - いつも楽しく読ませていただいています。本当にこのシリーズ大好きです!お忙しいとは思いますがまたの更新を楽しみにしています!! (1月15日 20時) (レス) id: 98af811556 (このIDを非表示/違反報告)
#蛍(プロフ) - Lunaさん» お話大好きと言ってもらえてとても嬉しいです!胸キュンして頂けて良かったです🥰 (2023年2月27日 14時) (レス) id: 985513302e (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - お話大好きです!!胸キュンさせていただきました🥹💕 (2023年2月1日 18時) (レス) @page17 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
#蛍(プロフ) - Lunaさん» はじめまして!コメントありがとうございます!!いやあもう胸キュンしていただけるのは嬉しいです!!冨岡さんはイケメンなので書きやすいです笑こちらこそ読んでいただきありがとうございます! (2022年12月5日 19時) (レス) id: c3b6655689 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蛍** | 作成日時:2022年10月2日 1時

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