参．10人目の雪柱

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Aside



その後、炭治郎にみっちりと説教して帰宅



数日経ってようやく最後の隊士を次の柱の元へと送った



「ありがとうございました！！」と律儀に頭を下げ、走って行った隊士にヒラヒラと手を振る


『ようやく終わったか…』




これからどうするかな、と背伸びしたところで背後に懐かしい気配を感じる





『ん、義勇か』と振り返る






相変わらず気付くのが早いな、と柔らかく微笑んだ義勇に『まぁな』と笑う




『義勇のとこにはまだ柱稽古は回ってきてないのか？』


「あぁまだ当分悲鳴嶼さんのところを突破するには時間がかかるらしい」






なるほどな、と頷きとりあえず縁側に座らせる



『まぁ炭治郎もこの間悲鳴嶼さんのところに行ったばかりだからな』




炭治郎、と呟いた義勇はそういえば、と切り出した


「また、炭治郎が何かしたらしいな…寛三郎に聞いた」





何か、という言葉にこの前の光景が蘇り苦笑する






『あぁ…不死川と乱闘をしたんだ、色々あってな』


義勇は眉根を寄せると「あの2人は気が合わないのか…？」と呟いた




義勇もだろうけどな、と言葉をすんでのところで押しとどめ、義勇に尋ねる







『で、今日はどうしたんだ？』




「一緒にいたかっただけだ」



何を言っている、とでも言うように不思議そうな顔をしている義勇にふはっ、と笑う





『本当に急にそういうことを言うようになったよな』


クスクスと笑ってその肩に頭を預けると髪に口づけを落とされる






「もう恋仲だからな…遠慮はいいだろう」


こつん、と合わせられた額から熱が広がる





『…なんだか遊ばれている気がするな』



眉を寄せた私に義勇は「そうか？」と優しく目を細め、私の頭を撫でた







やっぱり遊ばれてる…気がする



やられっぱなしは性に合わない、な





どうしてやろうか、と思案し躊躇いながらも行動に移す
　






『義勇』



「…！」






なんだ、と口を開いたであろう義勇の前襟を掴み、自分の方に引き寄せる


驚いたままの顔の義勇にそのまま触れるだけの口づけをした





ゆっくりと手を離した後も呆けた顔をしている義勇に微笑む






『私からしたことはなかったからな、びっくりし…！』



言い切る前に後頭部を引き寄せられ、長めの口付けをされる


何度も繰り返されるそれに、降参、と胸を軽く押すと案外簡単に義勇は離れた

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