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Aside
「…なんでそんなに、」
『ま、大体憶測だけどな』
『とにかく、早く行かないと死人が出そうだ』
「ヒェッ!!」と悲鳴を上がる善逸に薄く笑いかける
『何があっても死なせないから安心しろ』
そこから数歩駆け出して止まり、後ろを振り向く
『君…いや玄弥か、心配しなくても君が思ってるように、不死川は思ってないから大丈夫だよ』
「え、」
玄弥が最後に目を見開いたのを横目に見て、今度こそ屋敷に向けて走り出した
屋敷に近づくに連れて怒鳴り声が大きくなってくる
『まずは2人を引き離さないとなぁ』
ようやく2人の姿を捉え、走りながら刀に手をかける
『(怪我はさせないように、ギリギリを狙う)』
『雪の呼吸 拾ノ型 雪鷲』
技を出す直前に不死川は私の気配に気づき自分と炭治郎の頭を遠ざけた
その瞬間に砂埃が舞い上がり、2人を引き離そうと躍起になっていた隊士達は咳き込みながらその場を離れた
ただ私の目の前の2人は微動だにすらしなくて
まぁ目の前に刀があるからだろうけど
『正直、2人とも串刺しにするかと思ったけど…やっぱり不死川は気づいたか』
「…別に気づくだろォ」
『そうか?取っ組み合いに夢中だったような気がしたがな』
「Aさん…」
『…で?何してるんだお前ら』
低い声でそう言うと炭治郎は顔を冷や汗をダラダラと流し、不死川は再度舌打ちをした
『…隊員同士でのやり合いは御法度だぞ。私が来なかったら一生やるつもりだったのか?』
「…すみません」
「お前に言われたかねぇなァ」
『私の場合はお館様に容認されてたからな』
不死川はまた盛大に舌打ちをすると掴んでいた炭治郎の襟首を離した
『話がある、不死川』
そう言って身を翻すと、意外にも不死川は大人しく後ろをついてきた
『君らはそれぞれ手当てしてろ、止めようとしてくれて助かったよ。ありがとな』
「「「はい!!!!!」」」
『炭治郎、お前も後で説教だからな』
「うっ…はい」1
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#蛍(プロフ) - 楽しんでもらえて嬉しいです!大分時間も出来てきたので更新していけると思います…!これからも頑張りますのでよろしくお願いします!! (3月12日 9時) (レス) id: 8bcba223d3 (このIDを非表示/違反報告)
るー - いつも楽しく読ませていただいています。本当にこのシリーズ大好きです!お忙しいとは思いますがまたの更新を楽しみにしています!! (1月15日 20時) (レス) id: 98af811556 (このIDを非表示/違反報告)
#蛍(プロフ) - Lunaさん» お話大好きと言ってもらえてとても嬉しいです!胸キュンして頂けて良かったです🥰 (2023年2月27日 14時) (レス) id: 985513302e (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - お話大好きです!!胸キュンさせていただきました🥹💕 (2023年2月1日 18時) (レス) @page17 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
#蛍(プロフ) - Lunaさん» はじめまして!コメントありがとうございます!!いやあもう胸キュンしていただけるのは嬉しいです!!冨岡さんはイケメンなので書きやすいです笑こちらこそ読んでいただきありがとうございます! (2022年12月5日 19時) (レス) id: c3b6655689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蛍** | 作成日時:2022年10月2日 1時