着信17 ページ17
＊
突然の言葉に戸惑う。
だって、だってさいきなりそんなことを言われても。
その戸惑いの中で、だんだんと、記憶がはっきりしてきた。
確かに電話はあった。
私が高校生になる前の春休みの。
非通知と書かれた電話の。
「…あ、あの“アカアシ”さん、ですか？」
“アカアシ”だなんて名字は、初めて聞いたからよく覚えてる。
どんな漢字で書くんだろう、って思ったから。
「そう。赤葦京治、あの時はお世話になりました」
そう言って、私に軽く頭を下げる。
…年上の人に頭下げられるのって、なんか、違和感。
顔を上げて、ちなみに、赤葦は赤に葦って字。と赤葦さんは、微笑む。
「あの後、大丈夫でしたか？」
「おかげさまで。あの後、孤爪からすぐ電話きたから」
良かった。とひとまず安堵の溜息をつく。
研磨にすぐ電話して良かった、なんとかなったみたいで。
「でも、不思議ですよね、なんで研磨じゃなく、私の方に電話かかってきたのか」
電話がかかってきた数日の間は、気にかかって仕方なかったけど、まぁ間違い電話だし。の一言で片してしまった。
でも、本人でもわかんないよね。
「…そうだね。」
「あ、私は孤爪Aで、さっきも言いましたが、烏野の一年です。
ええっと、研磨とは従兄妹で、それなりに仲良くやってて、あ、あとクロとは研磨づてで仲良くて、お兄ちゃんポジションで構ってもらってます」
過保護過ぎるところも多いですけど。という言葉を飲みこむ。
赤葦さんは、隣(かなり間が空いているが)で静かに聞いていてくれている。
…なんか、安心する。
横目で、ちらっと赤葦さんの横顔を見てみる。
私の方をみるわけでもなく、目の前の自動販売機をガン見するわけでもなく。
「…バレー、やってたことある？」
「__はい、あります。…リベロ、でした。」
ああ、このまま全て深夜テンションのせいにして、ぶちまけてしまいたい。
こんなこと、初対面の人に思うのはおかしいだろうか。
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七瀬杏樹(プロフ) - あ、ありがとうございます！ここはまだまだ序章なのでこれからも読んでいただけると幸いです！ (2017年1月2日 21時) (
レス) id: 3067bbe722 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - 見に来ましたあぁぁぁ！！！全然向いてなくないじゃないですか！面白かったです！更新頑張ってください^^ (2017年1月1日 21時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Annzu/.
作成日時：2016年8月19日 10時
