07 邪魔(3) ページ13
.
なんて最悪なタイミング…!
空気読め俺の腹ぁ〜
「うっ…痛いぃ」
ひとりで勝手に怒っといて
見苦しい
早くトイレに駆け込みたいけれど
あまりの腹痛の激しさに廊下にしゃがみこんでいたら
「あれ?櫻井くん何してるの、そんなとこで。具合悪いの?大丈夫?」
「あ、いや大丈夫だけど
えっと確か、相葉くん…?」
俺を助けてくれるヒーローは
いつも同じ人なのだろうか
07 邪魔(3)
───────
俺が教室に戻ると
翔のはまだ帰ってきていなくて
どんだけ効果出してんだよあのクソドリンクと
少しばかり愚痴をこぼす
もしかして避けられた…とか
いや、それは考えすぎだろうか
「邪魔……か」
あながち間違いでもないのかもしれない
。
。櫻井翔 腹痛
。松本潤 おにぎりを購入
。
ガラッ───
「あれ、先生居ないみたいだねぇ。とりあえず何かテキトーに薬飲んどく?」
「いや…俺はホントに大丈夫だから」
「ダメだよ、ちゃんと薬飲んで休まないと」
俺をベッドに座らせた相葉くんは
なにやら勝手に保健室の戸棚を漁り始めた
いいからトイレ行かせろぉ!
こいつ…大丈夫って言ったのに
保健室まで連れてきやがって
俺は早く腹に抱える爆弾を
出さなきゃいけねぇんだよ!
それから潤に、ちゃんと謝らないと
また心配をかけるわけにはいかない
もし自分が
あいつにとって 邪魔になる存在だったら
俺は───
「ちょっと、どこいくの」
そろりそろりと廊下に逃げようとしたら
相葉くんに捕まって、引き戻される
「は、離してくれない…?俺は大丈夫だから」
「ダメだよ、顔面蒼白で今にも死にそうなんだもん」
お前のおかげでなぁァァ!!
「ほら休もう。俺がついててあげるから」
優しいんだか最低なんだかよくわからない人だ…
「はい、こっち座って」ガタンッ
「体温測って、冷えピタおでこね〜」ペタッ
「顔ヤバいから包帯巻いとく?」グルグル
こいつ…完全に遊んでるだろ
「あはは冗談だよ、そんな怖い顔しないで」
なんか、最初と雰囲気違うな
もっと紳士で好青年なイメージだったのに
「良くなるまで一緒にいてあげるよ」
「結構です。風邪じゃないし…」
意外とお調子者というか、チャラいと言うか…
.
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作者名:カフネ | 作成日時:2019年2月16日 13時