【暗殺教室】放課後、月のカフェで５ (ページ5)

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かるまくんのお口にも合ったみたいで何より。

「それで、料理してるとこ、見てるのは楽しかったー？」

サラダをつつきながらちょっと聞いてみる。かるまくんがどう感じてたのかは知らないけども、こっちは落ち着かなかったんですからねー。

「なんかヘンな感じだった」
「変か～？」
「Aちゃんがうちのキッチンで料理してるんだもん。そりゃヘンでしょ」
「…そう言われたらそう…なのかもー？」

自分の家のキッチンで家族以外の人が料理してる、なんて、なかなか起こらない状況ではあるかもしれないね。

「まあ、悪くなかったよ」
「なにそれー」

それ、ちょっと謎な感想だけども、まあ、かるまくんが『悪くなかった』って言うってことは、良かったってことだよねー。たぶん。と、よくわからない感じで納得しておくことにした。

「あと、今も」
「…そっか～」

これは、私と向かい合って食べるのはなんか変な感じがする、っていうだけの話じゃないのかもなぁー。
…でもまあ、その部分を深掘りするのは、今日じゃないかな。今日はきっとかるまくんの1年の中で、ものすごーくおめでたい日で、クリスマスっていう賑やかで楽しい日でもあるから。思い切り楽しい話をして、できる限り、笑顔で過ごしたいよね。

「よーし！プレゼント交換しちゃおっか！」
「…Aちゃん、マジでプレゼント2つ用意したんだ」
「当たり前。思い切りお祝いしようねって言ったでしょー。お誕生日はお誕生日！クリスマスはクリスマス！」
「ほとんどの人は普段から教会で祈ってるわけでもないのにこういう時だけ都合いいよね、日本人って」

手厳しい指摘！それ、一緒にお祝いしながら言うことかなぁー？

「楽しくて、みんなが笑顔になれるなら、それに越したことないでしょー。こういう、海外の行事を日本流のお祭りにしちゃうところ、私は結構好きだよ。日本の企業の商魂とかも感じられて！…本場の人には怒られちゃうのかもだけど。やっぱり楽しいもん。かるまくんも、楽しいでしょ？」
「…まあまあ」
「ふふふ。そんなわけで、はい！メリークリスマス！」
「どーも、メリクリ～」

なんとなーく気が抜けちゃうようなクリスマスの挨拶と、かるまくんのやわらかい笑顔と、プレゼントの入った包み。

「あけてもいいー？」
「渡したらもうAちゃんのもんだから、好きにしていいんじゃなかった？」
「そうだった」

笑いながら、言った覚えのあるようなことを言われた。