【暗殺教室】放課後、月のカフェで５ (ページ38)

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「そうだけどそうじゃないっていうか」
「うん？」
「だから、そのための虫除けってこと」
「…んんー？」

わかんないならわかんないでいい、ってやっぱり呆れたみたいに笑われた。

「もー、別にいいですけども…。あ、そうだかるまくん。椚ヶ丘高校合格したでしょ、お祝いに、なにかしようよ！何か、行きたいとことかしたいこととか…食べたいものとか？あるー？」
「…Aちゃん、お祝いとかそういうの好きだよね」
「んー？好きっていうかなんていうか…お祝いしたいからお祝いするんだと思いますよー？」

お誕生日も合格も、おめでたいことはしっかりおめでとうって言いたいもんね。いやまあいっぱい言ったような気も、しないでもないけども。卒業祝いもする気でしょって笑われた。もちろんする気だよ！よくわかったね？

「じゃあ、2人でどっか行こうよ。日曜なら空いてる？」
「ふわっふわなリクエストいただきましたー。そうだね、今週なら日曜日！どこがいいかなぁ？」
「どこでも」
「どこでもとか、なんでも、とかが1番困るんですよー？うーん、そうだなぁ…ケーキバイキング、動物園…遊園地？あ、冬だしスケートとか？」
「それが今Aちゃんが行きたいとこ？」

くすくす、とっても楽しそうに笑うかるまくん。どうやら私の希望を聞くのが目的だったらしい。かるまくんのお祝いだからかるまくんの行きたいとこに行こうよーって話だったはずですけどね。

「かるまくんはないの？行きたいとこ、したいことー」
「どこでもって言ったじゃん。…あー、じゃあスケートで。Aちゃんの華麗な滑りが見たいなー」

どこでも、はなしだってー。って、言うより先に私の顔を見て言いたいことを察したらしい。しょうがないなぁって感じでひとつ挙げてくれた。別に、私が挙げた場所は例えばこういうのかなーっていう例だから、そこから選ばなくてもいいんだけどね？かるまくんが変に悩まずに済んだっていうことにしておこうかな。うん。

「かるまくーん『Aちゃんは絶対滑れないんだろうなー』…って、お顔に書いてありますよ」
「よくわかってるじゃん」
「ちょっとくらいは否定してほしかったかなぁ！？」
「そんなことないよー」
「すごい棒読み！スケート初めてだから、まだどうだかわかんないんだけども…。結構滑れるかもでしょうよー」

かるまくんがスケート得意かどうかも、知らないけども。なんとなくだけど、かるまくんはすいすい滑ってそうだなぁ。