【暗殺教室】放課後、月のカフェで２ (ページ37)

今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:21,447 hit

８５ページ37

「ふぅん。…Aちゃん、それ誰に見せようと思ってる？」
「…誰だと思う？」
「俺以外の名前言ったら怒るけど」
「脅迫？」

とんだわがままボーイだよ。かるまくんの場合は答えをちゃんとわかってくれてるから、そういうことが言えるのかも？自信なのか、私への信頼なのか…どっちでしょう。

「かるまくんばっかり南の島で夏を満喫してるの、ずるいなぁって…だから、かるまくんと行けたら、いいなって思ってる。これは脅迫されたからじゃなくて」
「…58点」
「ん！？赤点！？」

今のやり取りのどの部分につけられた点数なのか、咄嗟に赤点って思っちゃったけど合格点はいくつなのか…とにかく色々、ちゃんと説明してもらってもいいかな？

「行くよ」
「え、あ、うん」
「海とプール、どっちがいい？」

おなか空いたから、早く食べに行こうって話かと思った。そっち？

「……かるまくんと一緒なら、どっちでも。シフトと夏期講習の日程、帰ったら送るね」

ほんの短いお誘いだけでゆっるゆるに表情が緩んじゃう私は、ちょっと単純すぎるかも。結局点数の説明してもらってないし…。

「ドリンクバーつけていい？」
「いいよ！」

…あれ？ドリンクバーつけたいから言ってみただけ、とかじゃないよね？信じてるからね。おねだりのタイミングがうまいっていうか…なんかかるまくん、集り慣れてるな。

それぞれ食べたいものを注文して、晩ご飯はいらないって伝えるのを忘れてたからお母さんにメッセージ送っておく。

「そだ。これなに？」
「どこからどう見てもお礼だと思うけど」

例の意図が不明なありがとう、を表示させて聞いてみることにした。うん、そういうことが聞きたいんじゃないって、わかるよね？

「…俺が勝てたのも、失敗を挽回できたのも。Aちゃんのおかげっていうのが大きいと思うから」
「勝ったって、何かのゲームとか？…けんか？」
「言っとくけど先に仕掛けてきたのはあっち側だからね」

…そんな、修学旅行先で他校の生徒と揉め事を起こした不良生徒みたいな言い訳……。

「怪我、してない？」
「見ればわかるっしょ」
「…そっかぁ。相手の人は？」
「ムカついたからちょっとしたイタズラしといたよ。鼻にわさびとからし詰めてブートジョロキア食わせただけだけど」
「だけ」

だけってなんだっけ？ちょっとってなんだっけ？相手の人、なんかすごく酷いことになってるんじゃない？無事だった？かるまくんに怪我がなかったのは何よりいいことだと思うけど。