【暗殺教室】放課後、月のカフェで２ (ページ30)

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「……んっ、ごめん。何か用事？帰るなら先帰っちゃっていいよー」

5日…は流石に無理だけど、できるだけ早く終わらせて、ゆきちゃんとかるまくんに『早いね』って言わせて、思い切り遊ぶのが今年の夏休みの密かな目標。

ちょっと休憩って顔を上げたら水卜くんがなんか、すごい見てきてたからびっくりした。

「いや…。千月はアレな。なんかわかりやすい」
「な、なにがー？」
「わかってる問題はすげー楽しそうに解くし、わかんないのは難しいーって顔して考えてる」
「…うそだぁ…」

そんなつもりは、ないんだけどな…？そんなこと、言われたことないですし。

「それがあるんだな～」

考えてることが全部ちょっとずつ表情に出るから見てて飽きない、と笑う。いやいや。そんなに見ないでよ、普通に恥ずかしいから…。というか、そんなの見てないで勉強しようね…？

「千月って、やっぱり可愛いよな」
「ぅえ…！？」

ちょっとデジャヴ。もしかして、水卜くんは可愛い魔人だね？ちょっとどうかと思いますよ、男の子が女の子に向けてすぐにかわいいとか言っちゃうのは。…それに対する私のリアクションもどうかと思うけども。男の子から可愛いって言われる機会なんてないんだから仕方ないでしょってことで。

「…そ、そういうのはいいよ～。私、彼氏いるので可愛い攻撃されても困りますー」

自分が困るからってかるまくんの存在を盾に使ったような…なんだかちょっぴり罪悪感。

「ふーん？それ、どんな奴？」
「んー…あ。野良猫みたいな子？」

慣れたらかわいいところがたくさん見えてくるんだよね、かるまくんは。自由気ままな子かと思ったら変なとこで律儀だし、見た目もお目目おっきくて吊り目がちだし。猫っぽいと思う。

「…なんだそりゃ」
「これじゃわかんないよね、それはそう！」

この説明でなるほどそんな子かぁって言われる方がびっくりだよ。でもね、強くて優しくて、かっこよくてー…なんて、なんか、ほら…惚気てるみたいじゃないですか？

「千月は猫派？」
「ん？あー…まあどっちかというとそうかも」

どっちか選んでーって言われたら猫かな？どっちも可愛いって思うけど。

「別に野良猫っぽいから好きになったわけじゃないけどねー」

かるまくんトークは適当なところで切り上げて課題に戻る。
2日間は会えないの、それくらい全然平気だって思ってたはずなのに、寂しくなっちゃうから。話題に上がると…かるまくんのことを話すと、ほんのちょっとだけ、ね。