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『異質』ってなに？と気になってた部分を恐る恐る聞いてみたら、野球部に正攻法では勝てないから、どうしたら野球部に勝てるのか策を練った、という話だった。ルールに違反するような真似はしていないそう。最終的に場外乱闘になって、かるまくんが全員倒しちゃった、みたいな話だったらどうしようかと…結構本気で思ってたからちょっと安心しちゃった。
相手の努力を認めて、その上でどうしたら相手に勝てるのかを考えることも大切。野球みたいなチームスポーツなら、チームメイトとの協力とか信頼も。やっぱりスポーツはいいな。そんなチームが組めるかるまくんのクラスはきっと、かるまくんにとっても、すごく素敵な居場所なんだろうな。
「…よかったね、かるまくん」
「…ん？」
「んーん。なんでもないよ〜」
改めてよかったねーと頭を撫でてみた。
残念ながら立っている状態のかるまくんの頭には精いっぱい手を伸ばしても届かなくて、ちょっぴり背伸びをする羽目になったけども。
「…ちょっと、Aちゃんは背ぇ低いんだから無理しなくていいよ」
たぶん、頭を撫でられ慣れてないんだろうなぁ。ちょっと恥ずかしそうに手を払われた。
「私のが年上だからいいの〜。…というか、背が低いとかそういうのはわざわざ言わなくてもよくないかな。かるまくんがちょっと大きすぎるだけだと思うし！君ほんとに中学生？巨人なの？成長期なの？」
自分と同じくらいの身長や、自分よりも高い同い年の子だって身の回りにゴロゴロいると主張するかるまくん。
椚ヶ丘って巨人の巣窟なの？頭をたくさん使うと背も伸びるの…？その割には授業の内容を理解しようと努力して頭を使いまくってるはずの私の背は伸びないんですけど。それとも君のクラスだけが異常なの？椚ヶ丘のクラスは成績じゃなくて身長で分けるシステムなの？変わってるな…。
「いや、Aちゃんくらいの男子もいるよ」
流石にAちゃんよりはでかいか…これくらいかな、と笑顔で私の頭の上で手をふわふわさせる。いい、知りたくなかった。巨人が集まったクラスってことにしておいて欲しかった。最近の子は背が高いよね。私は何故か160�僂貌呂�前に成長が止まったんだけどな…おかしいな。
あとそれ、やめて。かるまくんが高身長なのを実感しちゃうから…！
頭良くて身長高くて器用で顔も良いってなんなの？モテ男なの？怖いんですけど…。
「かるまくん、苦手なことってある？」
「そりゃまああるけど…なに？」
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作者名：nano* | 作成日時：2021年8月18日 11時
