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お昼ごはんを食べ終えて。せっかくだからもう少し遊んでいこう、かるまくんの行きたいとこでいいよ、と誘ってみる。
本音を言ってしまうと、今家に帰ったら多分一人になるから、できれば帰りたくない。…昼間の自宅ですら一人でいられる気がしないくらい怖い映画だったの。
そんな私の内心を知ってか知らずか(こんなの知られたら年上の威厳なんてかけらも残らなくなってしまうから知られていないことを祈るばかり)、誘いに頷いてくれた。
次の行き先はゲームセンター。なんか、男子中学生っぽいよね。よくわかんないけど。
「ゲームセンターなんて久しぶりだなー」
今日はいい天気だなぁ。日焼け止めを塗って来て正解だった。なんとなく建物の陰になっているところを通ってゲームセンターまでの道のりを歩く。日焼けはあんまりしたくない派なもので。
「…なんか今日、俺の行きたいとこしか行ってない気がするんだけど。Aちゃんは何が好きなの？」
「私？そうだな…。甘いものは好きだよ。あと動物。足が6本以上ある系のやつと爬虫類以外は…あっ、最近はお料理作るのも好き〜」
「ふぅん…」
かるまくんが聞いてきた割に興味なさげなお返事。
あとは…なんだろう。お喋りするのも好きかな。特に目的もなくお散歩するのとかもいいよね。
「まあ、苦手じゃない人と一緒なら基本なんでも楽しめちゃうと思うな、怖いの以外は！」
「…わかったようなわかんないような…。掴めないなぁ」
なんか、よくわかんないけど苦笑いされた。
なんかふわっふわしてるよね、って今までいろんな人から言われてきたけども。かるまくんが言いたいのもそういうことかな。
「あっ。ね、かるまくんあれやって。撃つやつ、すごく似合うと思う」
「やりたいとかじゃなくてやって、なんだ」
ゲームセンターに入ってすぐ、少し奥の方に見えたのは、銃型のコントローラーを操作するタイプの…ガンシューティングっていうんだっけ。かるまくんはなんか、銃を構えても様になりそうだなって。ちょっと見てみたくなっちゃったので。
久々のゲームセンターは、なんか…賑やかだなぁ。学生はお休みの日だから、客層も若め。人の声と色んなゲームの筐体から流れる音で、少し声を張らなきゃかるまくんに届かなくなっちゃいそう。音も光も、全部賑やか。
「絶対似合うと思うからやって欲しい！」
「いいけど…Aちゃんはやらないんだ？」
ゲームだとしても、銃を握って何かに攻撃するのは、ちょっと怖いなぁって…？
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作者名：nano* | 作成日時：2021年8月18日 11時
