【暗殺教室】放課後、月のカフェで (ページ23)

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「はぁ！？なんで急にそんな飛躍してるの！？デートってなに！？お母さん許した覚えありませんけど！？」
「ゆきちゃん、ちょっと声おっきい」

クラスのマドンナ的存在が突然大声をあげるから教室がざわつく。やめてよ、目立つから…。ちなみにゆきちゃんに産んでもらった覚えもないよ？

「デート、って誘われたのだって、揶揄われただけだし…か…赤髪くんのことをどう思ってるかも、結局わかんないし、どうしよう…」
「そんなもじもじしない。可愛いから。とりあえず行ってみたらいいじゃん。デートしてみたら好きになっちゃうかもよ～」
「デートじゃなくてただのお出かけなんです～」

この間から、ことあるごとに『可愛い』と言って私の反応を見るのが彼女の流行らしい。恥ずかしいからその流行り、早く過ぎてくれないかなぁと思う。

「何？A誰かとデートするの？春が来ちゃったの？相手誰？あっ、サッカー部の小鳥遊先輩とか！？Aの理想に近いって思ってたんだよ～！！」
「ちぃがぁうぅぅ～…たかなしせんぱいはかっこいいけども、やさしいけども～…」

理想の話はやめよって言わなかった？中学校が同じだった一学年上の小鳥遊先輩は、優しくてかっこいい。好きだけど、この好きは、先輩としてとかそういう意味で。違うと思うんだよー…。

「それがさぁ、その相手が年下でさぁ…」
「や～め～て～…！」

どうして私のできる限り内密にしておきたい情報は悉くバラされていくのかな。私にもプライバシーを守る権利をください。

「…中学生の男の子って、どんな場所が好きなんだろ…」
「その子、好きなものとかないの？」

かるまくんの好きなもの…好きなもの……甘いもの…？
スイーツバイキング、クレープ、アイス…お昼、さっき食べたばっかなのに、なんかお腹空いてきたなぁ…。

「…き、千月。鍵閉めるんだけど、まだ寝る？」
「…ん…？…んわっ、ごごごごめん！！寝てた！すっごい寝てた！！」

目を開けたら目の前に、今日の日直である水卜くんがいた。たぶん、ぜったい、寝顔見られたじゃん…変な顔してなかったかな…よだれとか垂れてなかったかな。慌てて起き上がって口元を擦りながら全力で謝る。知ってる、と可笑しそうに笑う水卜くんはすごく優しいと思う。
かるまくんの好きなものとお出かけの行き先を考えながら授業を受けてたとこまでは記憶があるんだけど、考えながら寝ちゃってたみたい。HR中も寝てたってことでしょ？先生も起こしてくれたらいいのに。