【暗殺教室】放課後、月のカフェで (ページ18)

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お友だちじゃなくてただのクラスメイト、って言ってたけど。
テーブルを拭いたりしながら、ちらっとかるまくんと元気くんの方を見る。話してる声までは聞こえないけど、ああやってお隣に座ってお喋りするくらいだから、仲が悪いわけではないんだろうな。仁井さんや店長と話してるとこは見たことあるけど同い年の子と話してるのを見るのは初めて。ちょっぴり新鮮かも。
なんか…いいなぁ。

ん？いいな、って…何に対して？
同年代の男の子同士特有の距離感？それとも…それとも、なんだろう。なんだろうなぁ…？変なの…。

「Aおねーさん」
「んっ、はーい。なんでしょ」
「Aちゃん、コイツ女遊びばっかしてるからあんま喋んない方がいいよ」
「お、おんなあそび…！？」

言い方！と怒る元気くんも否定しない、というかできなそうなところを見るとそういうこと、なのかな…？

「…なんかね、君たちを見てると椚ヶ丘中学校がほんのすこーし近くなった気がします」

喧嘩が強い子、(こっちは予想だけど多分)たくさんの女の子とお付き合いをしてきた子、そしてかるまくんから話に聞く、ちょっと愉快な先生。頭がよくて、その上サッカー部も強くて…なんかすごいなぁ、と思ってた。遠くに感じてた学校にも、当たり前みたいに親しみやすい人たちや、しっかりと遊んでいる子がいるんだよね。

そりゃよかった、と二人とも首を傾げた。ちょっと、聞いてみてもいいかな。かるまくんがクラスでどんな感じなのか少し気になるんだよね…。

「ね。かるまくんってどんな子？」
「…それ、本人が横にいるのに聞く？」

た、確かに…。えへへ、と笑って誤魔化して元気くんの答えを待つ。

「…サボり魔？」
「あー…」

うーん。なんか、気が付いたら教室にいないかるまくんとか、イメージできちゃうな…。あんまり真面目にやってないのにテストはあの点数ってこと？なにそれ、やっぱり神様は不公平だぁ…。

「ね、Aおねーさんはカレシいたりすんの？おねーさん、可愛いもんね」
「…い、いてもいなくても君はないかなぁ」

良い子そうだけどね。かるまくんに足を踏まれながら笑顔を保っているくらいには良い子だけどね。できれば、そんなに軽くない子がいいなぁ…遊ばれるのは嫌だし…。
ごめんね～って返事をしたら、かるまくんがふすっ、という奇妙な音を立てながら吹き出した。笑うなんてひどいんじゃないかな。何かを言われるより先に振ってしまった私が言うのもどうかと思うけども。