ポートマフィア幹部補佐は元探偵【文豪ストレイドッグス】

45話 ページ49

芥川said

僕はカルマ･トランジットを皆殺しにして、発信機が示している場所へと向かった。そこは軍警の前で鏡花が軍警に入ろうとしているところだった。僕はそれを背後から襲った。

芥｢処刑？処刑などせぬ、お前は任務を為果せた｣

僕が人虎を刺したままでいると騒ぎを聞きつけた軍警の奴らが出て来て銃を構えようとしていた。だが黒服がやって来て軍警の奴らは銃殺された。

芥｢お前の任務は餌─お前には発信機が埋め込んである…居所は筒抜けだ｣

丁度いいタイミングで黒服が貨物自動車を止めて荷台を開けて僕は人虎を乱暴に投げ入れた。鏡花はその場から1歩も動けずにいた。

芥｢帰るぞ｣

貨物自動車は扉を閉めて運ばれて行った。僕はそのまま鏡花と一緒に黒服が運転する車に乗り込み港へ向かわせ貸し切っていた密輸船に貨物自動車を乗り込ませ約束の場所へと向かった。

『龍兄』

芥｢明日香か、どうした？｣

『僕も手伝いに来たの』

明日香はそう言って僕の隣に立った。

『中也と一緒に太宰さんに会ったんだ…信じてくれないって…僕は嘘吐きなンだって』

芥(だからか、一人称が僕なのは…何故なのですか、太宰さん…人虎を出会ってすぐに信じ…ずっと一緒にいた明日香を信じないなんて…貴方はそんな人だったのですか)

『何で人虎は信じられてるノ？何で僕を信じてくれないノ？僕は何を信じればいいの？』

芥｢僕達を─ポートマフィアを信じればいい、首領もエリス嬢も尾崎幹部も樋口も黒蜥蜴、それに…中原幹部だって明日香を信じてる…ポートマフィアは明日香を裏切らない｣

『ｯ龍兄…ごめ…ごめんなさい』

明日香は泣きながら抱きついてきた。僕はそっと抱きしめて泣き止むのを待った。

『…も…平気』

芥｢そうか…そろそろ鏡花が人虎を逃がそうとするだろう…仕留めに行くぞ、夜桜｣

『了解』

仕事名を呼ぶと明日香はスイッチが切り替わり真面目な顔付きになった。僕達が人虎を閉じ込めている荷台の場所まで行くと鏡花が扉を開けている所だった。僕は羅生門で人虎を引き摺り出して思い切り後ろに飛ばした。そして、荷台の壁にぶつかった人虎を明日香は蹴った。そのまま倒れた人虎に明日香は傷口を踏みつけた。

芥｢殺す積りで刺したが…不完全乍ら虎の治癒力が資されているか｣

敦｢此処は…海？｣

『密輸船です…武器弾薬の類を運ぶものです』

芥｢今日は貴様の為の貸切だが｣

『引渡しまでもう数刻もありません、人生最後の船旅をお楽しみ下さい…人虎』

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