ep.82 ページ35
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クロノストームのボールで試合再開。ザナークが敵陣を駆け上がったが、すぐさまザ・ラグーンの選手にボールを奪われてしまった。クロノストームはボールに触れることすらできないまま、ザ・ラグーンのプレーに翻弄されている。
前線のメイアとギリスのもとへ、パスがつながった。
「デッドフューチャー！！」
西園は、ミキシマックスの必殺技で対抗した。高くジャンプし、上からボールを押さえつける。しかし、その身体は跳ね返されてしまった。
「決まったーー！ ザ・ラグーンが追加点！ 差は二点に広がったーーー！！」
得点モニターが０対２を示す。クロノストームの空気がよくない。唖然とする松風に、ＳＡＲＵが近づいた。
「これではっきりしたね。力の差は歴然。フェーダこそが新しい人間の形なんだ」
ＳＡＲＵは笑っていたが、言葉の端々に、エルドラドへの怒りが見え隠れしていた。
「僕たちを怪物扱いしたエルドラドの大人たちは古い人間。古い人間は、淘汰されるべきなのさ。……僕は世界に新しい秩序をもたらす。僕たちは僕たちの世界を作る。だから、この試合は容赦しないよ。僕たちの未来を勝ち取るために！」
演説を済ませると、ＳＡＲＵは松風から視線を外した。次に目を向けたのは、フェイだった。
「考え直すなら今だよ。もともと君は、こっちの人間なんだ。無理して劣った人間たちの味方をする必要なんか、ないんだよ」
ＳＡＲＵは、胃がむかむかするような、ひどく甘ったるい声で言った。一方、フェイは「戻らないよ」と、毅然とした態度で告げた。
「僕は、天馬たちと戦うと決めたんだ」
フェイはそう言って、自分のポジションに戻った。残されたＳＡＲＵは、ほんの少しだけ険しい顔つきになったが、すぐにいつも通りの余裕ぶった表情に戻った。
「まずは一点、取っていくぞ！」
松風が、仲間のほうを振り返って言った。
クロノストームのボールで試合再開。ザナークはボールを受け取ると、相手選手を押しのけて敵陣を進んだ。
「よし！」
「いいぞ！」
ザナークにフェイが並走し、二人でボールを回して敵をかわす。フェイは相手選手を避けると同時、空中からザナークに向かってパスを出した。
「俺様の必殺技を受けてみやがれ！ 今ここに再誕する！ グレートマックスなオレ・スーパーー！！」
相手キーパーは必殺技で対抗したが、ボールは勢いを失うことなく、相手ゴールに突き刺さった。クロノストームが、一点を返した。
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
