ep.73 ページ26
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起き上がった松風は諦めずに、フェイに必死に語りかけた。
「俺の知ってるフェイは、サッカーを復讐になんか絶対使わない。――サッカーが好きだから！
思い出して！ 俺たちは一緒にいろんな時代を回って、いろんな人たちと巡り会ったよね？
みんなをつないでくれた。笑顔をくれた。勇気を教えてくれた。サッカーは、俺たちの架け橋になってくれたんだ！」
松風は、フェイを信じているのだ。たとえフェイがセカンドステージチルドレンだったとしても、松風たちとともに過ごした時間が、彼を変えてくれると。
「フェイ、これが俺の気持ちだ。――ワンダートラップ！」
松風が必殺技を使い、フェイからボールを奪う。すぐにフェイが追いついてきたが、今度はドリブル技の構えをとった。
その姿を見て、ワンダバは「あれは……！」と驚いて声を上げた。
「フェイとの試合の中で、天馬が生み出した技だ……！」
松風の視線がフェイを射抜く。
「アグレッシブビート！」
しかし、フェイは松風に向かって強烈なタックルをしかけ、ボールを奪った。弾き飛ばされた松風が地面に倒れたとき、前半終了のホイッスルが鳴った。
チーム０３は体力の消耗が激しく、負傷している選手もいるみたいだった。
ガルのペースに呑まれ、チーム０３に暗い雰囲気が漂う中、突如ある人物が姿を現した。
「ククク……やはり俺様の力が必要なようだな！」
声の主――ザナークは、チーム０３のベンチに向かった。昨日の試合以来、姿が見えないと思っていたが、一体どこに行っていたのだろう。
「石のジジイ。お前との約束、守ってやったぜ！」
「では、お前は、時空最強イレブンにふさわしい力を手にして戻ったと言うのだな？」
「その通り、後半戦、俺を出してもらうぜ！」
「いいだろう」
クロノストーンと化した円堂大介の代わりに、豪炎寺修也が返事をした。
「影山。ザナークと交代だ」
「はいっ」
「輝……」
気にかける松風に、影山は笑顔を向けた。
「絶対勝てるって、信じてます！」
「……わかった」
影山に代わり、ザナークがフォワードに入った。ザナークは、試合が始まるのが待ちきれないといった様子だったが、ボールを持ったガルの選手が目の前を通り過ぎても動かなかった。
「ザナークは何を考えちゅうがじゃ？」
それをいいことに、フェイを中心にガルの選手が強引に攻め上がる。
ゴール前、フリーで走るガルの選手に、フェイがパスを出した。
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
