ep.71 ラグナロク第三戦 ページ24
「さあ、ラグナロクもいよいよ最終戦！ 世界意思決定機関の実験を握り、世界を動かすのはエルドラドか？ それとも、フェーダか！？ 全世界の未来をかけた一戦が、まもなく始まろうとしています！！」
雷門のユニフォームに身を包んだエルドラドチーム０３が、ベンチに集まっている。相手チームはまだ来ていないようだ。
菜花はやはり、スタジアムを見回してフェイを探していた。
「いない？」
「うん……」
菜花が残念そうに頷いたとき、通路の入口が開き、対戦相手のチームガルが列を成して入場してきた。その最後尾にいる選手を見て、菜花が息を呑んだ。それに続いて、雷門の選手が戸惑いの声を上げる。
「まさか……」
「何……！？」
そこには、キャプテンマークをつけたフェイ・ルーンがいた。
この距離でも、チーム０３の選手が――特に松風が動揺しているのがわかった。
「フェイが、決勝戦の相手なの？ こんな形とフェイで戦いたくないよ……！」
「仕方ないんだよ。ひとりぼっちだった僕に、ＳＡＲＵは声をかけてくれた。僕の力は、未来への可能性だって。……だから、決めたんだ。僕たちを認めない奴らに復讐するって」
フェイはそう言うと、なお訴えかける松風を置いて、その場を離れた。
「さあ、ラグナロク最終戦となる第三戦は、エルドラドチーム０３対チームガルだ！ そして、かつてのチームメイトが敵同士で戦うことになってしまったーーー！！」
チーム０３のボールで試合開始。松風がボールを受け取り、フェイの横を通り過ぎる。フェイは、そんな松風に目もくれなかった。松風はそのまま敵陣を進み、雨宮へパス。
雨宮は化身アームドをすると、ありったけの力でシュートを打った。
相手キーパーは動かなかった。代わりに、ある人物が脚で雨宮のシュートを止めた。
――フェイだった。
先ほどまで松風の後ろにいたはずなのに、ゴール前まで戻っていることに誰も気づかなかった。なんてスピードだ。
驚く松風たちを置いて、フェイは仲間たちとパスをつなぎ、あっという間にチーム０３のゴールへたどり着いた。アクロバティックな動きで、シュートにパワーを叩き込む。
「バウンサーラビット！」
対する西園は、助走をつけて拳をシュートに叩きつけた。
「ぶっとびパンチ！」
しかし、必殺技も虚しく、シュートは西園を跳ね除けてゴールネットに突き刺さった。
「ゴーール！！ ガル、あっという間に先制点だーーー！！」
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
