ep.68 ページ21
「な、なんだぁ！？ 今の技！」
車田が身を乗り出して言った。
私たちはしばらく呆気に取られていたが、カウンターを始めたチーム０２にはっとしてボールを目で追う。
神童がボールをキープしながら、選手に指示を出す。ベータがマンツーマンでついていたディフェンスを引き離し、化身を出した。
「虚空の女神アテナ！」
ベータは神童からのキラーパスを受け取ると、ボールを連れたまま高く飛び上がった。落差を利用した最大威力のシュートが、ギルのゴールを襲う。
「シュートコマンドＫ０２！！」
相手キーパーの必殺技を砕き、シュートはゴールネットに突き刺さった。
「ゴーーール！！ エルドラドチーム０２、同点に追いついたぞーー！！ さあ、残り時間はあとわずか！ 勝利を手にするのはどちらなのか！？」
同点で焦ったのか、ギルの動きが切迫感を増した。すばやいパス回しと圧倒的なフィジカルで、ボールを前線につなぐ。そして、メイアとギリスにボールが回る。
「デッドフューチャー！」
メカ円堂は、ペンギン・ザ・ハンドでシュートを弾いたが、ボディの損傷が激しく、ゴールラインギリギリまで追いやられた。跳ね返ったボールは再びメイアとギリスの足元へ。
「情熱のラヴァーズ！」
化身を発動した二人を見て、メカ円堂はぎこちない動きで立ち上がる。彼はまだ諦めていなかった。
「まだだ！ まだやれる！ ――英智の王ブングオー！！」
――もはや、何があっても驚くまい。
メイアとギリスが同時に放ったシュートを、メカ円堂の化身・ブングオーがはね返そうとしている。シュートの勢いにメカ円堂の外装が剥がれ、パーツがボロボロとこぼれ落ちていた。――そしてついに、メカ円堂の身体が、大破した。メカ円堂は、その身を犠牲にしてシュートを防いだのだ。
しかし、メカ円堂がいなくなったことで、ゴールはがら空きとなってしまった。フリーになったボールをメイアとギリスが捉え、再びデッドフューチャーを放つ。
シュートがゴールラインを越えようとしたそのとき、ゴール前に滑り込んできた人物がいた。――ザナークだ。
ザナークは二人のシュートを胸で受け止めると、圧倒的なドリブルで相手選手を次々となぎ倒し、相手ゴールにシュートをねじ込んだ。
「ゴーール！！ そして、ここで試合終了！ 二回戦はエルドラドの勝利だーーーー！！」
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
