ep.67 ページ20
「ゴーーーール！！ エルドラドチーム０２、ついに一点を返したーーーーー！！！」
視界の端でワンダバが小躍りしている。アルファ、ベータ、ガンマの三人によってチーム０２がついに一点を返した。
やはり、シュートコマンド２４は、この三人でこそ成せる技だったのだ。私たちと練習していたときよりも、威力は桁違いだった。
「すごいシュートやんね！」
菜花の言葉に頷く。
シュートが決まったことは嬉しいし、三人だからこそ合体技が成功したということは理解している。
――それなのに、心には
私は、自分で自分に戸惑っていた。点を取れて良かったじゃないか。これは世界の覇権をかけた戦いで、エルドラドチームにはもうあとがない。勝ち筋が見えたことは、喜ばしいことのはずなのに――。
「ここにきて、チーム０２の動きがよくなってきたーー！」
実況の声に、現実に引き戻される。
神童の神のタクト・ファイアイリュージョンによって、パスがつながっていく。もう一度シュートコマンド２４を打つのかと思ったが、三人ともマンツーマンで守備につかれてしまっている。
ゴール前でボールを持ったのは、神童だった。
「ミキシトランス信長！」
神童の目が赤く光る。驚異的なスピードでボールに蹴りを入れ、ゴールを貫かんばかり鋭いシュートを打つ。
「刹那ブースト！！」
相手キーパーの必殺技を打ち砕き、シュートはゴールネットを揺らした。これで得点は２対３。
順調に点差を縮め、チーム０２が勢いづいてきたときだ。神童が持ったボールを、ザナークが奪った。
「ザナークのやつ、何をしゆうがじゃ！」
そのままゴール前に向かって走ったが、ザナークは突然ドリブルをやめた。ボールは相手選手に奪われ、あっという間にチーム０２のゴールまでたどり着く。
「デッドフューチャー！」
今点差が開くのはまずい。瞬きをするのも忘れ、メカ円堂の動きを見る。
「止める！」
――ボイスまで付いているとは！ 隠れファン説を有力にしてどうする。
メカ円堂が指笛を吹くと、真っ赤なペンギンが集まり、円堂のパワーにペンギンの力が上乗せされた。
「ペンギン・ザ・ハンド！！」
メカ円堂の中で、シュートが勢いを無くした。
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
