ep.65 ページ18
「フィールドを縦横無尽に駆け抜けるザナーク！ 敵も味方もお構いなしだーーー！！」
ザナークは一人で試合を終わらせるつもりらしい。相手選手だけでなく、近くにいる味方まで吹き飛ばし、ただひたすらにゴールを目指している。
その隣にガンマが並走した。何やらザナークに向かってまくし立てているが、ザナークは目もくれずドリブルを続けている。
そのとき、二人に向かってメイアとギリスが走ってきていた。すると、ザナークはボールをガンマの顔面に当ててメイアとギリスを避け、跳ね返ってきたボールを捉えた。
「ザナーク！ 味方を壁にしたワンツーリターンで抜き去ったーーー！！」
これには、さすがにチームギルの選手も驚いていた。
「うわ、えげつない……」
ナルシストなガンマのことだ。大いに腹を立てていることだろう。というか、マインドコントロールされた過去がありながら、どうしてこんな強気にザナークに向かっていけるのか不思議でならない。
ザナークはシュートを打ったが、相手キーパーに弾かれてしまった。シュートまではたどり着いているが、決定打にはなっていない。いくらザナークでも、一人では無理があるということだ。
しかし、相変わらずチーム０２は連携がとれず、パスすらまともにつながらなくなっていた。
あっけなくボールは奪われ、またもやメイアとギリスがゴール前に切り込む。二人が手を取り合うと、背中から青いオーラが立ち上がった。――化身使いだ。
「情熱のラヴァーズ！」
対になっている化身が天城とガリングを吹き飛ばす。神童が化身アームドを発動したが、二人を止めることは叶わなかった。
メイアはゴールに向かって銃を放つ仕草をし、高く飛び上がってボールにパワーを叩き込んだ。
「ハートレイピア！」
「キーパーコマンド０７！ ――うわあァっ！！」
ルジクの必殺技を破り、シュートが決まった。焦りからか、チーム０２はプレーがままならなかった。
チームギルの勢いを止めることができず、続けてデッドフューチャーが決まり、点差が開いてしまう。これで得点は０対３。
「……ルジク？」
シュートを受けたルジクが、地面に倒れたまま動かない。ディフェンス陣やガンマが駆け寄る中、ルジクは救護班によって運ばれていった。
――まずい。控えの倉間はフォワードでキーパー経験がない。
不穏な空気が流れたそのとき、試合中は閉められている通路への扉が、開いた。
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
