ep.49 結束 ページ2
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ラグナロクに出場するチームの編成は、議長と豪炎寺修也、鬼道有人によって選抜された。編成の内容は私たちにもまだ知らされておらず、プロトコルオメガと雷門のメンバーが揃った中で行われることになっていた。
エルドラドのスタジアムで待っていると、雷門の選手たちが、警戒心を丸出しにしながら入ってきた。あまりジロジロ見るのも悪いとは思うが、これから同じチームで戦うメンバーを観察せずにはいられない。
「それではチーム分けを発表する」
鬼道の言葉を皮切りに、順にチーム分けが発表される。豪炎寺のチームにも、サカマキのチームにも私の名前はなかった。しかし、エルドラドに出場しない選手は、最初からこのスタジアムに呼ばれていない。よって――
「最後は俺のチームだ。剣城、フェイ、菜花、錦、三国、青山、一乃、車田、ダーナ、ウォード、ガウラ、A。――キャプテン、剣城京介」
「――俺が、キャプテン？」
私はこのチームの控え選手ということだ。剣城の動揺した声がはっきりと聞こえたが、向いているか否かは置いておいて、流れで言えば妥当だろう。
それに、明らかにキャプテンとストライカーが渋滞しているサカマキのチームよりかはマシだ。チーム分けの話し合いが難航したことだけは察せられる。
「試合は三日後。それまでこの三チームに分かれて調整する」
チームごとの練習に行く前に、こっそりレイザの元へ向かう。彼女は松風天馬のチームだ。
「レイザと同じチームがよかった……」
「情けない顔をするな」
「だって……」
「私も雷門と組むのは不本意だ。だが、緊急事態だから仕方がない。ほら、わかったらさっさと行け」
「はーい。レイザもがんばって」
「ああ」
レイザに手を振って、スタジアムを移動する。
最初に、お互いの名前を把握するため、円になって一人ずつ自己紹介をしたが、逃げ出したくなるような気まずい空気だった。
キャプテンである剣城は思い詰めた様子だし、お互い仲間と呼ぶにはひどい出会い方をした。
「Aです。よろしくお願いします。私は控え……で合ってますよね？」
「ああ。だが、相手はどんなプレーをしかけてくるかわからない。いつでも出られるよう準備をしてくれ」
「……わかりました」
――鬼道監督も、何を考えてるいるのかよくわからないし。
ラグナロクまであと三日、こんなぎくしゃくしたチームで大丈夫なのだろうか。
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はるま(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます。とても励みになります！ bizyuさんもあたたかくしてお過ごしください( ¨̮ ) (12月19日 0時) (
レス) id: 99f9ea638a (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて時間も忘れるほどに何度も読み返しています！これからもお身体には気をつけて頑張って下さい！ (12月18日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるま | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2023年11月30日 22時
