第296話 一人の男 ページ26
「足だけでボールを操るのか」
「ボールを敵のゴールに入れたら、一点!」
「なるほど、“ごーる”とは敵の城のようなものか」
何故だか既に友達感覚で、話しかけた人物──男性と言葉を交わしているフェイ達。
果たしてコイツは安易に接して居て大丈夫な存在なのだろうか。
「そうそう! 頭良いやんねっ」
「当然だ」
「…………」
妙に貴族然とした雰囲気を感じるのだが……もし仮に彼が重要人物だったとしても
却って、そういった者にはサッカーを把握してもらった方が都合が良さそうだ。
信長の時も、そうして彼の人物が自分達の力となってくれていたのだから。
──黄名子の褒め言葉に明らかに気を良くしている男性の姿を見上げつつ、
Aは敢えて口を挟まないで黙して居た。
「貴方はウチらのチームね。最初は後ろで様子を見てると良いやんね」
「……後ろで様子を見てるだと? それはならんッ!!」
「「「!?」」」
……黄名子はただ、彼に気を使って“様子を見ていろ”と言っただけの筈だった。
なのに突然に怒鳴られれば、一行が何事かと驚きもする。
サッカーに関して言うのであれば、此方の方が上手であるに違いないのだから。
「騎士たるもの、城攻めに後れをとるわけにはいかん!」
しかし、キリリとした顔つきでそう語られてしまったものの
戦争と縁のない現代(21世紀)っ子等にはちょっとよくわからなかった。
そのせいか、松風が思わず傍らに立つAに小声で問いを投げ掛けてしまう始末。
「Aさん、そうなんですか?」
「……実物じゃないって」
「あっ……」
頬を引きつらせたAに返された松風は、完全に察したような顔をしていた。
例え、幾ら彼女が騎士道精神を持ち合わせている人物であったのだとしても
“エリアの騎士”というのはあくまでも二つ名に過ぎないのである。
「……まあ、良いだろ……」
「ウチはどのポジションでもいけるし、どこでもオッケーやんねっ」
そもそも、強引にサッカーを誘ってしまったこちら側に非があったのだ。
溜息交じりに言った剣城の後、苦笑いをする黄名子も仕方なく肩を竦めていた。
〜･〜･〜
「──先行は俺達だ!」
「うむ!」
──して、我こそ攻めんと言って譲らない男性を前衛に
背後に控える剣城の目の前で、黄名子が軽くボールを男性に向けて蹴り出した。
「キックオフっ!」
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フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» “後でちゃんと鬼道さんとの絡みも入れたので許してね☆”なコンタン丸見え!! ですね。 (2017年1月18日 23時) (
レス) id: c61a11e856 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - でもまあ、その後で鬼道さんとの絡みも見れたので個人的には満足ですが。御馳走様ですw……なお信長さま((にっこり (2017年1月16日 20時) (レス) id: 6434022909 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» お久しぶりです! 一ヶ月って本当早いですね……しみじみと言っている場合じゃありません! あ、信長さんの事ですか? あ、ああ……(やっちまった感) (2017年1月15日 22時) (レス) id: c61a11e856 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - 飛鳥さん» 初めまして! 返信が遅れてすみません、コメントありがとうございます! 無印編から読んでくださったのですね……! 本当に長連載ですよね、ここまで来て下さってとても嬉しいです! 更新頑張ります! (2017年1月15日 22時) (レス) id: c61a11e856 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - お久しぶりです。何時の間にか信長編が終わっていて驚愕してます。ジャンヌさんの行動、「スパイだったら疑って食べないよね」的な意味かと…。というか、信長さん！ちょっと！玲来さんとキスしていいのは鬼道さんだけなんだぞ！！ (2017年1月15日 20時) (レス) id: 6434022909 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2017年1月7日 0時
