第135話 読めて読めず ページ45
目を伏せていた二人は奈々の存在に気づかず、驚いて顔を上げたが
Aは妹の顔を見て、訝しむような表情を見せながらすぐに問いを投げかける。
「……どうした? ノートの解読が出来たのか?」
「う、ううん……そうじゃないのだけど……あの書物、
お姉ちゃんなら、もしかしたら解読出来るかもしれなくて……」
「…………どういう事だ?」
首を傾げたAと陽真に、奈々は引き続き少々自信の無さそうな様子で答えた。
──結局、あの書物は松風達には解読することが出来ずに居たのだという。
しかし途中でお茶を運んできてくれた秋や春奈がやって来て、
あのケースの中に入っていた書物の表紙を目にしたのだ。
秋や春奈はそれを見て、真っ先にそれは円堂が読める物だと理解した。
だが、エルドラドの手により封印されてしまった円堂守は、全ての歴史に渡って
しっかりと監視されてしまっているだろうから、会いには行けない。
そして、そんな物が覇者の聖典と呼ばれる書物なのだとしたら
もしかするとそれはAにも読めるのではないか、と奈々が言いだしたのだ。
奈々には、これもまたぼんやりとしたものだが、あの字には見えない
字を読みながら、何かを考え込むAの姿を見かけた記憶がある。
「私や、円堂にしか解読できない……?」
確かに、そんな物を十年前に何度も見かけた覚えがあるような気がする。
呟くAや、円堂にしか読めない書物。もっと言えば、円堂が読んでいた物。
サッカーに関わるそれは、この世界に二つとない物だった。
「覇者の聖典を遺したのは、マスターD……まさか!」
「「──円堂大介の“D”!」」
顔を見合わせたAと陽真が、奈々の声を受けて答えに辿り着いたのは早く。
奈々に続いて部屋から顔を出していた松風達は、
ぞろぞろとダイニングまで足を運んできた。
「Aさんにも、これが読めるんですか!?」
「……読めはするが……」
表情を輝かせて駆け寄って来た松風から差し出された書物。
その表紙に書かれている文字は、確かに円堂大介特有のものだ。
随分と仰々しいケースに入っていたのがこれだったとは──と内心驚きながらも
書物、もといノートを受け取ると中のページをパラパラと読み進める。それだけ。
──そう、“読めはする”が……円堂大介が書きつけた文の
真意までをも掴むには、いつだって時間が掛かったのだ。
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フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» もちろん出てきます! それ以前に、クロノ･ストーン編においての初登場以降はずっと同行してくれるようにする予定です。監督という立場柄なので出番は少なめではありますが…… (2016年9月28日 18時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - 玲来さんのアームド…！今からすごく楽しみです！…ところで、最終決戦前に鬼道さんでてきますか？ (2016年9月26日 7時) (レス) id: d2056e41c0 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» また読み直しちゃったんですか!? ひっ……恐縮でございます……! 奈々もオリキャラですが、彼女と重要な絡みがあるのは神童と霧野の二人が主ですので、少しだけ注目していてください! もちろん玲来もアームドします、当然の顔して最終決戦にも臨ませる予定です…… (2016年9月22日 23時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - お、追い付いたぁ！…イナイレの原作を見終わってもいないのに、“誰コレ”状態で始めから読み直してきました！見た目が神童君と菜々ちゃん以外分からない！…玲来さんはアームドしないんですか？((何も理解してない (2016年9月22日 10時) (レス) id: d2056e41c0 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - いんくさん» お祝いコメントありがとうございます! 確かに第二期では冒頭を除き、まだ鬼道さんの出番はありませんね。初登場のタイミングは原作と同じなのですが、part数で言うと次のpart4の始め頃になる予定です! その後はずっと共に行動させるつもりで居ます。 (2016年9月8日 20時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2016年9月7日 0時
