第125話 走れ! ページ35
──こればかりは仕方がない。
ただ、もしあのセンサーに触れた時に書物のガードシステムが
強制作動するのであれば──重要なのは、あれを取るまでの“行き”だけ。
他のセキュリティコードを解読した今、警備ロボットが居るのだとしても
キャラバンまでの脱出の距離は最短で良い筈だ。──行けるか……?
「……皆、脱出の体勢に入れ。あれを取ったらすぐに走るぞ!」
「えっ、どういう事ですか!?」
そして彼らには、説明をしている時間も無い。
神童が思わず声を上げたが、それに答える声は無く
Aは単身で赤いセンサーの中へと飛び込んで行った。
これを目にした仲間達が、揃って息を呑む。
しかしAは線の動きを見極め、その全てを尽くかわしていく。
「──その方法があったか!」
それまでパネルを凝視して険しい顔つきをしていた
フェイの表情が、ぱっと明るみを見せた。
Aが無事に覇者の聖典に手をつけたのはその直後の事で、
即座に背後を振り返った彼女はこの書物を思いっきり仲間の下へと投げつける。
「っ……フェイ!!」
「任せて!」
見境なく投げてしまったせいで、覇者の聖典は間違いなくセンサーに触れた。
どちらにしろ帰りでセンサーに触れてしまうならという思い切った彼女の
行動だったが、その時にようやくAの言葉を理解した松風達が一斉に駆け出す。
「行こう、みんな!」
「脱出だ!!」
センサーに触れた事で、視界一面が真っ赤な光で埋め尽くされる。
松風とフェイの一声で扉に向かって駆け出した一行は
やはりAを最後尾に、フェイを先頭にしながら通路中を駆けまわっていた。
〜･〜･〜
「──ワンダバ。覇者の聖典は手に入れたけど
そこら中に警備ロボットが居て、思うように動けない……!」
『ぅぅ……ん、なんとか──! 自力で外に出てくれ! 健闘を祈る!!』
「そう言われても……!」
センサーが反応すれば、そこら中に設置されている警備ロボットも自ずと動き出す。
当然の配備ではあったが、今の自分達にとっては厄介なものでしかない。
この状況では、あまりに無情に聞こえてしまったワンダバの言葉に
フェイが思わず声を上げかけるが──
「とにかく走れ、フェイ! 恐らく、どの道を通っても同じだという事だ!」
Aの声に背を押されて、先頭のフェイはとにかく松風達を連れて走り続けた。
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フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» もちろん出てきます! それ以前に、クロノ･ストーン編においての初登場以降はずっと同行してくれるようにする予定です。監督という立場柄なので出番は少なめではありますが…… (2016年9月28日 18時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - 玲来さんのアームド…！今からすごく楽しみです！…ところで、最終決戦前に鬼道さんでてきますか？ (2016年9月26日 7時) (レス) id: d2056e41c0 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ゆーふぉー(DS)さん» また読み直しちゃったんですか!? ひっ……恐縮でございます……! 奈々もオリキャラですが、彼女と重要な絡みがあるのは神童と霧野の二人が主ですので、少しだけ注目していてください! もちろん玲来もアームドします、当然の顔して最終決戦にも臨ませる予定です…… (2016年9月22日 23時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉー(DS) - お、追い付いたぁ！…イナイレの原作を見終わってもいないのに、“誰コレ”状態で始めから読み直してきました！見た目が神童君と菜々ちゃん以外分からない！…玲来さんはアームドしないんですか？((何も理解してない (2016年9月22日 10時) (レス) id: d2056e41c0 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - いんくさん» お祝いコメントありがとうございます! 確かに第二期では冒頭を除き、まだ鬼道さんの出番はありませんね。初登場のタイミングは原作と同じなのですが、part数で言うと次のpart4の始め頃になる予定です! その後はずっと共に行動させるつもりで居ます。 (2016年9月8日 20時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2016年9月7日 0時
