第456話 恐竜との特訓 ページ6
パーフェクト･カスケイドに勝つには、まずあのスピードにどう対抗するか。
他にも課題が山積みなチームだが、今は目前の敵を退ける手段を得なくてはならない。
しかし、そのための最善策が簡単に思いつく訳もない。
果たしてどうしたものかと頭を悩ませていた時
一所に集う一行を取り囲むように現れたのが、数体ものトロオロドンだった。
『コイツ等、オラ達の試合、見てたみたいだぞ!』
そして、トーブの父親に発破を掛けられた雷門イレブンは恐竜と特訓をする事になり。
まさか恐竜にサッカーが出来るのというのか? そんな疑問を凌いで驚くべきだったのは
彼等トロオドンが凄まじい速さでパスを回せるだけの能力を持っていた点であった。
また、いつになく特訓に熱が入っている黄名子に、化身の気配が表れた事も――。
『――皆、一瞬でも迷うな! 0,1秒でも早く判断するんだ!』
更に、動きの速い恐竜達と、その動きに徐々についていけるようになっていく
トーブの動きを観察していた神童が、ふと気がついた。
野生児の感性で走り続けているせいなのか、彼のプレイには一切の迷いが無い。
だからこそ、サッカーを続行している間も判断を鈍らせない事が、攻略の鍵になると。
斯く、神童が仲間達に呼びかけてからは、選手間でスムーズにパスが繋がり始めた。
動きの素早い敵に対抗できるようになれば、後は突破力の問題だ。
そうなると、技術を上達させていく者達を先行するように、化身を発動させたトーブが
トロオドン二体同時を相手に、何度も繰り返し、果敢に挑み始めた――しかし。
「……続けさせる気かよ?」
「これ以上は無理だ! 少し、休ませないと……!」
人間より遥かに力強く、体格も大きい恐竜が二体も相手では、中々敵わない。
それだけではない。このまま挑み続けていれば、トーブが重傷を負いかねない特訓だ。
だが、トーブの親はこれで良いと言わんばかりに、高い岩場の上に立ち達観している。
それに対し、息を呑んだ水鳥が呟き、無茶をするのも良くないとフェイが声を上げた。
――彼の呼びかけに、父親は首を横に振って返すだけだ。
ただ、トーブは、地面の上で突っ伏す中、ビッグの不安気で細い声を耳にすると
横目でその姿を見やり、重たい身体に力を入れ、ふらつきながらも再び立ち上がった。
「ビッグには……情けねえとこ、見せらんねぇぞ……! アイツには、
早く元気んなってほしいんだ……そんためにはオラ、なんだって……なんだって!!」
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2022年2月19日 9時) (
レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの人 - 凄い久しぶりに見に来たけどやっぱ一気に見ちゃいますね！更新したかなー？ってぐらいでまた来ますね(●´▽`●) (2020年8月12日 21時) (レス) id: 7c87d58c6d (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - 彩夏さん» お久しぶりです〜! いつもコメントいただけて嬉しいです! ありがとうございます! (2020年7月10日 23時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - お久しぶりです！更新お疲れ様です！ (2020年7月10日 8時) (レス) id: e2a9603a24 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - かなりさん» またまたコメントありがとうございます〜! 大切に閲覧くださって本当に有難いです……。なかなか早く更新できなくて申し訳ありません;; 体調は大丈夫ですのでご心配なく! (2020年5月30日 22時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2019年9月14日 7時
