第464話 次なる歪み ページ14
近辺で普段の生活を営んでいたであろう恐竜を、あの男が意図的に乱入させている?
まさか――嫌な予感が過ったA達は、すぐさま頭上を見上げた。
すると、彼等の気づかない内に、空に浮かばされていたスフィアデバイスを見つける。
どうやら、既にマインドコントロールモードを発動しているようだ。
「サッカーどころじゃないぜよ!」
「卑怯だぞ、おめぇら!!」
何を考えているんだと非難したがっている錦とトーブの声は、喧騒の中に紛れた。
これほど錯乱した状態では、下手をすれば自分達が恐竜に食われ兼ねない。
だが、雷門イレブンが恐竜を避けるために振り回されている傍ら、レイ･ルク達は
敵も味方も条件は同じ、寧ろ自分達の経験値を上げる絶好の機会だと試合を続ける。
――そんな馬鹿な。流石のAと鬼道もあまりの事態に言葉を失いかけた。
恐竜から逃げる西園の居ないゴールには、簡単にノーマルシュートが入ってしまう。
「ロックスターの時と同じだ! 全員、恐竜達の洗脳を解く事を優先しろ!」
人間であれ人外であれ、第三者が介入した事で乱された場を試合と呼べるものか。
本来であれば相手監督に斯く訴える所だが、聞き入れる相手ではない。
まずAは、今だけは試合の事を忘れろと、ベンチから雷門イレブンに呼びかけた。
それは監督としてはあってはならない指示だが、選手達を守るためにはやむを得ない。
彼女の声をしっかりと聞き取った一行は、混乱を治めるために目一杯、力を尽くす。
しかし……その行動は、彼等に更なる不利を呼び込んでいた。
「これで決定的となった。君達が勝利する確率は――ゼロだ」
「まだだ……! まだ諦めないぞ!!」
ロックスターの時のように、サッカーボールをぶつけることで
乱入した恐竜全てを正気に戻し、体力を大幅に消耗した松風達は息切れを起こす。
一方のレイ･ルク達は余裕の立ち姿。――だとしても、そんな事は関係ない。
「ディフェンス! 俺達の後ろを守ってください!」
「駄目だ、サイドががら空きになる!!」
「あ……しまった!」
「好きにはさせないっ!」
気合いを入れ直した松風は、隠しきれない疲労を感じながら声を放つが
彼のディフェンス陣への指示は相手に付け入る隙を与えた。
それを神童に言われて気づいた時には、もう遅い。
何とかフェイが対応しようとするものの、疲れ切った体は相手の突破を容易に許す。
「っ……僕はまだやれる筈なんだ!」
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2022年2月19日 9時) (
レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの人 - 凄い久しぶりに見に来たけどやっぱ一気に見ちゃいますね！更新したかなー？ってぐらいでまた来ますね(●´▽`●) (2020年8月12日 21時) (レス) id: 7c87d58c6d (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - 彩夏さん» お久しぶりです〜! いつもコメントいただけて嬉しいです! ありがとうございます! (2020年7月10日 23時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - お久しぶりです！更新お疲れ様です！ (2020年7月10日 8時) (レス) id: e2a9603a24 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - かなりさん» またまたコメントありがとうございます〜! 大切に閲覧くださって本当に有難いです……。なかなか早く更新できなくて申し訳ありません;; 体調は大丈夫ですのでご心配なく! (2020年5月30日 22時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2019年9月14日 7時
