第461話 プラズマシャドウ ページ11
さて、いざ外側からピッチの様子を見ているとどうか。
トロオドンとの特訓の効果があったのか、0.1秒でも迷わない判断力で立ち向かった時
松風達はようやく、相手チームが操るボールに触れる事が出来るようになっていた。
この調子なら、パスカットもプレッシングも、決して無理な話ではない。
「ミキシマックスで行くぞ!!」
「「「おうっ!!」」」
偉人達のオーラを会得している者達の、一斉ミキシトランス。
神童の指示の下に発動された、総勢七名によるミキシマックスは壮観だ。
ただ、その内の一人であるフェイ。今のチームに問題があるとすれば、それは彼だ。
微かな懸念を抱くAの視線は、密かに彼の姿を捉えていた。
しかし、パーフェクト･カスケイドは、雷門イレブンの誰にも刹那の余所見を許さず。
「無駄だ。――プラズマシャドウ」
「…………なんだ!?」
前回の試合では一度も見せなかった敵の力の発動に、相手から見事ボールを奪い取った
トーブからパスを受け取っていた松風が怯み、進むべき足を止める。
それは、ディフェンスラインを守るが故に、松風よりも敵の遠方に立つ霧野ですら
つい疑問の声をあげてしまうような、異様な光景であった。
そして、彼の姿を目にした瞬間に強烈な圧迫感を覚えたのは、ベンチの者達も同じく。
「なんなんだよ、一体……!」
「怖い……!」
身震いして体を寄せ合う水鳥と茜。ボールを持つ松風も呆然とその様を見上げている。
――背後に伸びる影から形作られる、一つの姿。
そう、あの光景を見た限りでは、それは松風達の知る“化身”そのものだ。
だが、人の意志が従える化身だとは到底思えないその姿に、戦慄した。
「化身……、なのか……?」
松風が疑いたくなるのも無理はない。Aも目を細めて彼の化身を凝視する。
一見すると、レイ･ルクが発動した化身は、赤黒い電子の集合体だ。
単にそれだけというなら、彼等が漠然とした恐れを抱く謂れもない。
この世の摂理をも否定するかの如き禍々しさが、雷門イレブンの足を竦ませていた。
更に、他にどうとも筆舌に尽くしがたい化身を発動できるのはレイ･ルクだけでなく。
他の選手にも、造作も無く呼び起こせるその力は、松風達から容易にボールを奪い返し
パスをするだけで凄まじい威力を生み、必殺技無くしてゴールを貫いた。
「今までの化身と違う……!」
「これは化身ではない。プラズマシャドウだ」
「……プラズマ……シャドウ……?」
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2022年2月19日 9時) (
レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの人 - 凄い久しぶりに見に来たけどやっぱ一気に見ちゃいますね！更新したかなー？ってぐらいでまた来ますね(●´▽`●) (2020年8月12日 21時) (レス) id: 7c87d58c6d (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - 彩夏さん» お久しぶりです〜! いつもコメントいただけて嬉しいです! ありがとうございます! (2020年7月10日 23時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - お久しぶりです！更新お疲れ様です！ (2020年7月10日 8時) (レス) id: e2a9603a24 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - かなりさん» またまたコメントありがとうございます〜! 大切に閲覧くださって本当に有難いです……。なかなか早く更新できなくて申し訳ありません;; 体調は大丈夫ですのでご心配なく! (2020年5月30日 22時) (レス) id: 9770b7b01c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2019年9月14日 7時
