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「……やあ」
「レイは起きたか?」
私が尋ねれば、魔王はすぐに首を横に振る。奥では、レイはまだ静かに眠っていた。
部屋には私、レイ、魔王。ニャルとカレンはこの場にはいないらしい。
魔王曰く、カレンは「こんな所で寝るくらいなら、私は寝ないわ!」と、勢いよく外へ飛び出していったらしい。
ニャルはただ単に外に出たのだとか。
「……全く、物騒な世界に来たもんだな」
「……」
魔王は、いたって静かに夜空を眺めていた。外には、澄みきった空を支配しているのは闇に溶けてしまいそうな三日月の光、そして散りばめられた星の輝きだった。
どこか魔の森でも見たような、神秘的な空だった。
「ホームシックか?」
そのままの気持ちを、魔王にぶつけてみた。
しかし、その答えは、想像よりもはるかに意味深なものであった。
「いや、そんなんじゃない……私の、遠い彼方の愛しの恋しい人……
マリア、どこにいるのだ?」
その言葉には、精一杯の後悔、そして恋心を感じた。
そのとき、外から甲高い女の悲鳴に、ぶち巻かれるかのような銃弾が聞こえてきた。
「おい!逃げろ、殺される……ぐあっ!!」
その声だけでも状況が手に取るように分かる。そいつらが……テロリストが無差別に人を殺しているのだ。
「魔王、逃げた方がいいぞ」
「……君もレイと共に逃げた方がいい。恐らく、彼らの狙いは君たちだ」
「魔王も話を聞いていたのだな」
その銃声は、予想通りにこちらへと向かってくる。
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カレン - ありがとうございます、あんなクソ作品見ていただいてありがとうございます(二回目) (2018年9月29日 20時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - カレンさん» カレンさんお久しぶりです。カレンさん良かったです(ごいりょく) (2018年9月26日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
カレン - おっと作家名のままだった、失礼 (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
キリサメさん - カレンは圧倒的裏ボス的なイメージで考えたキャラなので、能力考えるのにかなり時間が... (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - カレンさん» 良かった〜、間違ってたらどうしようかと思ってたんだ!ネーミングから参考にさせていただきますた。 (2018年9月24日 22時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/olivie_with_Riv
作成日時:2018年9月23日 0時