駆ける戦乱の世 ページ18
彼も私に続けるように、ティーカップに口をつけていた。とても芳しそうに目を閉じ、静かに紅茶を飲む。
……ああ、ムカつく。男のくせに私より美しいだなんて、嫉妬心しか湧かない。
「この世界は争いあう世界へと堕ちた。たかが世界線の乱れひとつでな……」
パラレルワールドか……
にしても、とんでもないくらいに軽くあしらうのだな。それは、案外シャレにならないことだぞ。
「世界線の乱れのせいで、私はここに来てしまったのだがな」
「良かったじゃないか『今までのしがらみ』から解放されたのではないか？」
……一瞬、心臓が飛び跳ねるかと思った。私の本性を見透かされたような気がした。
そうだよ、私は『詐欺師』という仕事から足を洗いたかったんだよ。だけど、そう簡単じゃないんだ。きっと誰にも理解されないかもしれないけど、私にはこの職から離れられない理由があるんだ。
「……だが、この世界もこうなった以上は安全じゃない。君のように非力な者は……明日にでも死ぬぞ」
「バカにするな、私だって何度だって死線を潜り抜けてきたんだ」
「君の世界とこの世界を一緒に考えてはいけない。その高慢な心を変えなければ、君は確実に明日を待たずに死ぬ」
……優男の顔をした魔王が、眉を潜めて、私に念を押すように強く言う。予想もしていなかったその圧に、思わず口を閉ざし、ソファへ深く腰を落としてしまった。
「……すまない、怖がらせてしまったか。だが事実だ。
そうだな……君が決められないのならば私が勝手に力を植え付けよう」
彼が私の脳に手をかざす。それに恐怖を覚え立ち上がろうとしたときには、もう遅かった。
これまでにないくらいの堕落するような感覚が私を掴む。
目の前の世界がぐるぐると回るように乱れ、気持ちが悪くなっていく。そのうちに瞳が重くなり、私はいつの間にか意識を手放していた。
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Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - デ・ロイテルさん» 待ってろ待ってろ。一話から下書き中だべ (2018年9月22日 14時) (
レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - Olivie(オリヴィエ)さん» さあ新作を書くのだ(クレクレ厨) (2018年9月21日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - デ・ロイテルさん» ありがとうだで！ (2018年9月20日 23時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - 面白かった！ (2018年9月20日 23時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - ニャルちゃんさん» 9/15にスマホゲットフラグが立ったから、その時までしばしお待ちをorzいつもコメントありがとう、これからはチャット化防止のために返信はあまりしないようにしちゃうけど、これからもよろしくね！いつも見守ってるよ！ (2018年9月2日 0時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Olivie | 作者ホームページ：https://m.facebook.com/profile.php?ref_component=mbasic_home_header&ref_page...
作成日時：2018年6月30日 15時
