【ツルネ】ハバタケ 〜The Lost Memory〜

30.滝川さん ページ32

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｢滝川雅貴、23歳。
好きな食べ物はしょうが焼き、苦手なのはオニオンスライス。特技はお祓いとご祈祷です。よろしくお願いします｣


なんと、犬の散歩で行く、夜多神社の神主さんだったのだ。


｢えーっと、滝川さん、ですよね……？｣


｢お、Aじゃないか。お前、弓道やってたのか？ その割には1人だけイカしたニッケのジャージだけど｣

｢私プレーヤーじゃなくてマネージャーです！ あと私がやってるのは弓道じゃなくて空手！｣

｢そうかそうか。で、クルは元気か？｣

｢話をそらさないでください、皆が混乱します！ あ、この人は、近所の神社の神主さん。一応害は無いから、安心してね！｣


滝川さんは、苦笑する。


｢害って！ ちょっとひどくないか？｣

｢むしろ無害だって説明したので、感謝してほしいです｣


ふいっと上を向いて主張すれば、滝川さんは｢それもそうだな｣と笑った。


｢マサさん、髪の毛……｣


鳴宮くんが、はっとして言う。


｢ああ、うっとおしかったんで切った｣

｢なんか変な気する。でも、マサさんがコーチなんて……｣

｢コーチなんて、すっげぇ意外！ しばらく弓は休むんじゃなかったっけ｣


鳴宮くんが言おうとした所を、小野木くんがぶんどった。




…………あれ？

小野木くんは琴葉市民じゃない。
なのに、なぜ滝川さんを知ってるの？

まあいいけど。



｢……まあいろいろあったわけだ。で、今は新米コーチ。そっちが、七緒か？｣

｢おっす。かっちゃんからマサさんの話は聞いてます｣

｢どーせ、ろくでもない話だろ｣

｢いや違うって！｣

｢それから……｣


滝川さんがこっちへ向くと、竹早くんがすっと前へ出た。


｢初めまして、部長の竹早静弥です。よろしくお願いします、滝川先生｣


たまらず私は吹き出した。


た、滝川先生……！ 先生て……！



とうの本人は、｢おいおい笑うなよ｣とか言って、結局自分でも笑ってる。


｢でも、先生呼びは勘弁してくれないかな。マサさんでも滝さんでも、何でもいいから｣


すると、山之内くんが顔を出して、


｢じゃあマサさん！ 俺、山之内遼平です！ よろしくお願いします！｣

｢おう。遼平、よろしくな｣


そして、道場の中央で振り向き、


｢んじゃ、練習、始めますか｣







ちょい待て、女子の自己紹介どこいったああぁ!?

31.わかる気がする→←29.変化

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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おみくじ結果は「末凶」でした！

今日の弓道男子

如月七緒

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