All of me. (ページ46)

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045:スター　JN ページ46

「個人ｽﾀｲﾘｽﾄ？」
「うん」
「何でｼﾞｭﾈだけ？」
「俺が…スターだから？」
「・・・」

ﾒﾝﾊﾞｰ全員が大笑いしてる。

だけどﾏﾈｰｼﾞｬｰとともにAが登場した瞬間

ﾒﾝﾊﾞｰたちは黙り込んだ。

「お前らにも紹介しておくよ、今日からｼﾞｭﾈの個人ｽﾀｲﾘｽﾄとして働いてもらうAさんだ」
「どうぞよろしくお願いします」
「言っておくが、彼女はすごい人だから」
「そんな事…」
「過去には東方さんの日本でのｽﾀｲﾘｽﾄも勤めた経験がある」
「…大昔の事です」
「尚且つ、東方さんの」
「あ、それは…」
「そ、そうですよね!失礼しました!!お、お前たち!くれぐれも!!くれぐれも粗相のないように!」

恐縮してるAを見て

ﾒﾝﾊﾞｰたちがそれ以上に恐縮していく。

とうとう沈黙に包まれたｽﾀｼﾞｵ。

それもそうだ。

こんな破壊力そうそう経験できるもんじゃない。

「ｼﾞｭﾈ、じゃぁ来週から本格的によろしく」
「おう!これから旅行だろ？」
「うん」
「ﾋｮﾝによろしく♪」

明らかに俺らのSPより格上のSPに守られながら

Aはﾒﾝﾊﾞｰに深く頭を下げて帰って行った。

「お、俺もさ!よくわかんないんだけど!!いつの間にか・・・成り行きで友達になって!ついでに東方のﾋｮﾝたちとも・・・あはは!でもおばさんめっちゃいい人だから!!」

和らがない雰囲気を前に

まるで逃げ出すように

とうとうｽﾀｼﾞｵを飛び出した。

「ｼﾞｭﾈ」
「ﾋｮﾝ!!来てたんだ!!」
「うん、これから出発する」
「そっか…行ってらっしゃい!!」
「土産何がいい？」
「土産なんて…」
「とにかく、来週からAをよろしくな」
「うん、任せて!!」

2人を乗せた高級車を見送りながら

背後に強烈な視線を感じて振り返ると

ｽﾀｼﾞｵのドアの隙間から

ﾒﾝﾊﾞｰ達が縦並びに頭だけ出して

俺をジッと見てた。

「・・・ア、アイス食べる人～？」

何だか例えようのない気持ちでﾓﾔﾓﾔしてる。

でも不安とかﾈｶﾞﾃｨﾌﾞな感情ではない。

だけどずっとこの感触を忘れていたような・・・

そんな変な気分だった。

「で、何の用ですか？」
「・・・ごはん食べた？」
「は？」

ﾋｮﾝたちが留守してると知ってるくせに

突然訪れた俺を見て

ｼﾞｮｾﾌを抱っこしたｿﾕﾝは

不可解そうに首を捻った。