174 ヒヤヒヤ ページ41
横山side
陣痛が来て12時間が経った。
間隔は8分ぐらいで、子宮口は5センチしか開いてない。
大「キミ君、水飲んどき。」
横「ありがとう。」
痛みが来てない時は全然喋れるんやけど、痛みが来たらどうしようも出来ひん。
村「あ、俺もう仕事やわ。行かなアカン。」
安「また帰ってくるやろ？」
村「夜までには帰るわ。」
ここは家ちゃうぞ。
村「まだ産むなよ？」
横「まだ産まれそうにないやろ。大丈夫や。」
村「なら、ええけど。大倉、しっかり見とけよ。」
大「分かってるから〜。」
ヒナおらんだけで随分静かになるもんやな。
静か言うても他の人にしてうるさいかもしれへんけど。
横「あぁ…来たっ…」
大「痛いなぁ。」
タツもだいぶ腰さすったり押したりするのが上手くなった。
でもなぜかヤスの方が上手い。
何でや？
安「大倉、もっと下さすったり。」
大「下？ここ？」
横「そこっ…」
ホンマに何で分かんねん。
丸「何で章ちゃん分かるん？」
安「何か感じる。」
錦「こんな日まで変な事言うなよ！」
安「感じるもんは仕方ないやん。」
渋「お前ヤバいぞ？」
安「何もヤバくないから！」
横「間隔何分っ…っはぁ…」
錦「まだ変わってないっすね。」
山「調子はどう？」
俺は助産師の山本さんが来る度にヒヤヒヤする。
横「まだ変わらないですっ…」
山「大丈夫。今回は内診しないから。陣痛見に来ただけよ。」
これ言われた時はホンマに嬉しいんやけど、内診やって言われたら地獄。
山「大倉さん、しんどいかもしれないけど歩いてみたりしたら早く進むよ。動くことも大事だからね。」
横「はいっ…」
そう言われてもここまでの陣痛で結構体力消耗したんよな…
でもやるしかないか。
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作者名：那奈 | 作成日時：2018年12月15日 22時
