沢山、沢山。 ページ5
音葉 side
「あははは!顔すっごい赤いね〜!」
「ふへ…な、何言って…」
すると、真昼君がAの隣に座った。
そして、Aを起こして、抱きしめた。
「…宓さんは、Aの事好きなんですか」
「…うん、好きだよ。
ずっと、ずっと前から」
…あれ、これ面白くなりそうだな。
「…今まで、ずっと遠くで見てるだけだったけど、隣の席になってから沢山話しかけた。
一緒の高校に行きたくて、沢山勉強した。
…だけど、Aは真昼君の事が好きなんだもんね。
諦めるよ」
でも、と続けて、さらにこう言った。
「A泣かせたらすぐに奪っちゃうからね」
悪戯をする子供のように笑って、そう言った。
「…あれ、そういえばここって『サーヴァンプ』の世界?」
「えっ、今更?」
「マジで!?俺がすっげえ好きなマンガの世界じゃん!
しかもうちのクラス全員知ってるし!
あっ、もしかしてこれ関係ある!?」
あ〜、あるかもなあ。
「…この状態なんぞや…」
「あれ、A起きたの?」
「数秒前に…。なにこれ…」
Aが起きた。
まだ真昼君に抱きしめられてる状態だったからびっくりしたんだね!
真昼君が慌ててAを離した。
ごめん!と言いながら。
Aはなんか疑問符頭に浮かべてたけどうん…?と気だるげに返してた。
「…さて、宓は結局どうすんの。
私達につくのか、敵に戻るのか。
今なら見逃すけど」
「それは勿論Aのところだよ!」
「そうか。
…さて、出掛けてくる。まあ、遊びに行ってくる」
「えっ、危なくない?」
「大丈夫、大丈夫。死なない」
そう言ってAは一人で出かけていった。
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A side
ふあぁ…と欠伸をして、人通りが多い駅前を歩いていく。
まだ夏休みだからか学生が結構出歩いている。
んー、まずはゲーセン行こうかな。
in ゲーセン
相変わらずガヤガヤしている室内。
そして、陽気な音楽が流れている。
面白そうな設定の台を見つけたら取り敢えずやる。
取れても取れなくても楽しかったらいいのだ。
…まあ、取れたほうがいいけどね。
結局この日は何も取れずに終わりました。
…日記に書いておこうかな。覚えていたら。
次は…CD売ってるところにでも行くかな。
in 店
知ってる曲が入ってるボカロCDとかねーかな…。
少し店内を歩こう。
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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年1月26日 18時