いいじゃん ページ39
注意。
ちょっと甘いです。
甘いのは苦手！って人は飛ばしてください。
深いキスあります。注意です。
それでもいい方はどうぞ！
廊下に出まして、ただいま。
…壁ドン中…。
…無言はやめて、空気重い。
空気重すぎて潰れる。沈黙やめて。
無言の真昼に壁ドンされて何分か経った。
表には出さないけど内心めっちゃ震えてます。
ガッタガタです。
「…A」
「はい」
急に名前を呼ばれて、驚きながら返事をする。
「…ごめん」
「え、何が。衣玖乃ちゃん背負ったこと？」
こく、と少し遠慮しがちに頷く真昼。
「いや、別に…何も思わなかったけど…」
別に…背負えて羨ましいなーとは思ったけど。
男の子は羨ましいなーと。
力あるし、背負った時に女の子の胸当たるじゃん。いいじゃん。
とか本当にどうでもいい事を考えていると、キスされた。
…ナチュラル。すっげえ自然にしたね。
お手本にしたい。
ってか長いです。このまま深いのに移行する気ですか。
それはそれでまたいいのだけれど。
…予想通り、深いキス。
…甘いなあ…。
吐息が時々漏れたり、くちゅ、と舌が絡み合ったりする音が聞こえる。
…羞恥で顔が赤く染まりそうだ。
少しして、名残惜しいように真昼の顔が離れていった。
「えっと…その、急にしてごめん…。
…流弥にされてて…嫌だったから…」
顔を赤くして、それでも真っ直ぐにこっちを見つめながら真昼はそう言った。
…嫉妬、かな？
「…いや、何もされてないけど…」
「え、キスされてたんじゃないのか？」
「いや、全然？
真昼の方向から見てキスされてる感じに見えるようにされただけだよ」
「そうだったのか…」
「…でも、まあ…嫉妬してくれてたのは嬉しいね」
くくっ、と少し笑ってそう言った。
…顔が熱い。
多分、私も真昼と同じくらい顔が赤いんだろうな。
顔を隠すために、真昼に抱きつく。
真昼の首？胸？辺りに顔を埋めて、ぐりぐりと頭を押し付ける。
上で、真昼が驚いて、焦ってる。
少しわたわたとした後、優しく、遠慮しがちにぎゅ、と抱き締めた。
…あー、落ち着くなあ…。
真昼の匂いも、言葉も、行動も。
なんか…全部許してしまいたくなる。
さすが主夫ってか？
…最後の一言は、真昼に言ったら怒られるな。
主夫とか、可愛いとか。
言ったら怒られるな。
でも、あとで苦笑しながら許してくれそうだ。
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作者名：リリムゥ | 作成日時：2018年1月26日 18時
