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衣玖乃ちゃんが私の膝の上に乗っかってきた。

あっ、これいいな。お腹あったかい。


「…おやすみ…」

「え、その状態で寝るの綾人」

「いいじゃんか。あったかい」

「まあ、後で起こすよ。

宓、音葉ちゃんの様子見に行くぞ」

「はーい、にいちゃん」


流弥と宓が部屋を出て行った後、無言っつーね。

沈黙。やめて、空気重い。

…寝てしまえば関係ないよね。

衣玖乃ちゃんに少し寄りかかって寝た。



………………

……………

…………

……



「…よーこそっ!ゲームの参加者たちよ!」


…ここは、どこだ?

カジノのような場所。

周りには…知らねー人しかいねーな。


「えーっと…まずは君!」

「…僕ですか」

「僕っ娘かー!いいね、僕好きだよ!

こっちの部屋に来てね!」


不満たらたらなんだが。

案内されたのは、暗い部屋。

入って周りを見たとき、頭が強い衝撃に襲われた。

意識を失い、次に目を覚ました時は…さっむ!

え、なにこれ。目見えねえし。

もしかしなくても服着てなくね?

手縛られてるし。

口塞がれてるし。


「ん、んぐぅ…」

「あはは!まず、君には男の人達に襲われてもらいます!」


…は、ちょっと待てよ。

またか?

また、知らない奴に?


「それで今回のゲームは免除!いいでしょ?」


いいわけねえだろ死ね!



…??……


…終わった。

ただひたすらに嫌だったな。


「はいっ!次はこっち!ここに座ってね!」


何も考えずにイスに座ると、体の自由がなくなった。

そのままふらふらと立ち上がり、広間へ。

広間には見知った顔ばかりだった。

真昼、音葉、衣玖乃、流弥、ゆう、宓。

他にも、憂鬱組の面々。


「っ!A!」


呼びかけに私は無言で、まるで死人のような目で皆を見つめていた。

動きたいのに、話したいのに。

無言で武器を召喚し、斬りかかる。

皆が驚くのを他所に、無表情で攻撃する。


「A!Aッ!」

「A様!」


ごめん、止められない。

悲しいし苦しいのに涙が出ない。

後ろで誰かが笑ってる。


…妙にリアルな夢だ。

これが、正夢になりそうな予感がする。



………………
……………
…………
………


「…様、A様…」

「…衣玖乃ちゃん」


心配そうに顔を覗き込む衣玖乃ちゃん。


「泣いて、ましたよ…?」

「…うん、そっか」


とても、怖い夢だった。

また、皆がいなくなる夢。

自分が全員消しちゃう夢。

どんな夢だったかは忘れたけど。

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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年1月26日 18時

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