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やめて!俺が傷つく! ページ3

「…あ、ちょっと待てよ。

流弥とゆうどこやった?」

「…仲間に引き渡した」

「…………」

「無言はやめてください。ジト目もッ!」


…一回こいつ蹴ろうかな、と思った今日。


「…ってかお前、気付かなかったの?」

「は?何が?」

「男の方、いただろ。

彼奴、お前の兄じゃねえの?」

「…何言ってんだよ…。俺は一人っ子だよ」

「…彼奴の本名は箱入希。苗字が同じだ」

「そんなん沢山いる…」

「箱入っつー名前はお前のところ以外ねえんだよ」


…これでもまだ言い逃れするか。


「…あー!もー!そうですよ!

彼奴は俺の兄!それがなんだよ!」

「…あれ、これヤバくね?

人質二人捕らえられてんだけど…」

「「今更かよっ!」」


おお、ナイスツッコミ二人。


「…よし、本拠地教えろ。今すぐ行くから」

「いやいや!今7時だぞ!?」

「そんなん関係あるか。

夜の方が油断してていいだろ」

「それなら早朝の方がいいよ!」


…ふむ、なら早朝にするか。


「なら、早朝にするぞ。

宓、お前は案内役として来い」

「はいよ」

「あ、そういや聞きそびれた。

さっきのあの黒歴史日記、誰のかな?」

「へあ?」

「誰に向けて書いたのかな?妄想かな?」


そう言うと、宓は顔を赤くしてもごもごと口を動かしていた。


「…聞こえねえんだけど。

うっすらとは聞こえるけどわかんないよ」

「……っ………だ…」

「きーこーえーなーいーなー?」

「音葉、御国さんのマネやめろ」

「だああ!Aだよ!」

「…は、ちょっと待て?」


皆がぽかん、と口を開けている。

…どう考えても私の名前だったよな。


「…うー…んと、そっか…それはごめん…」

「やめて!お願いだからその目やめて!」

「Aが!?オカズにされ」

「いや、そうとも限らねえだろ」

「…ごめんなさい」

「おい待てそれは何に対しての謝罪だおい!」

「オカズにしてましたごめんなさいッ!!」

「ごめんもう状況整理できないから寝る!」

「ああああああ待って弁解させて!」


逃げようと走り出したら宓に腕引っ張られて体勢崩して抱きしめられた。


「ああ!もう!離せ!やめろ!」

「ごっ、ごめんっ!」



…取り敢えず落ち着きまして…


「寝ます」

「待ってって本当に!」

「いや、別にそういう風にしてたのは別にいいんだよ」

「いいんだね!」

「いや、多分私だけだよ?これは」


許すのは多分私だけだと思うな。多分。

ものすごく多分。

なにっ!?→←ああああああッ!



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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年1月26日 18時

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