【サーヴァンプ】なんでだろ…。【トリップ】

前言撤回ッ！ ページ31

A side


真昼に背負ってもらって家に帰りました。

あ、音葉の家。

昼食作ってもらうことになった。

しかもオムライス。ありがとう。

でも、滅茶滅茶眠いから、ソファーに横になって寝てました。

うん、そう。過去形です。

音葉が思いっきり叩いてきた。

事故だって言ってるけど、んなわけあるか。

絶対故意だろ。

…で、今は文庫本読んでる。


「何それー？」

「…破瓜って何だ？」

「んー？処女喪失ってことー」

「そか」


…そうだったのか。


「あれ、でも、Aってそういうのダメなんじゃないの？」

「いや、こういう純文学とか、文字に表されてるやつは大丈夫。

…一応、いや、本当に一応だけどね。

薔薇系もいけるんだよ？」

「え！そうなの！？じゃあこれ読んで！」


そう言って差し出されたのは…うん。

あーる指定がつきそうなほどえぐいサーヴァンプの薔薇マンガ。


「…こういうのは無理なんだよ…！？

私がいけるのはあくまで純愛系…！！」


えろ系は無理…！

行為が表されてるのは無理…！


「あり、そうだったの？」

「そうだよ…？

…行為の事を絵で表されると…ねえ？

ちょっと…失礼いたしましたみたいな感じになる」


だから、まん◯らけとかの薔薇とか百合コーナーとかに入りそうになったらすぐに踵返します。


「えー…。ならこれ」


…お前って、サーヴァンプの薔薇のしか持ってねえのかな？

差し出したのは、サーヴァンプの純愛系っぽい表紙の薔薇マンガ。


「…これなら…まあ…。読んでみるか」

「ん！読み終わったら返してね！」

「はいはい」


ぱら…とめくって読んでいく。

…うん、やっぱ純愛系っぽいな。


…いや、前言撤回。


「…どこが純愛だこのやろおおおお！」

「うわっぷ！」


マンガを閉じて音葉に投げつける。

純愛と見せかけたえろ系ヤンデレだったよ！

私は、ヤンデレ苦手なんだよ！


「死ね！」

「それはちょっと辛辣すぎだよぉ…。

え、でも好きでなかった？」

「好きではない！」

「…こういうのには興味あるのに？」

「そりゃあるだろ！健全な高校生だぞ！！」

「女子だけどね！」

「そうだけど！」

「ちょいうるさい」


流弥に軽く頭を叩かれる。


「…あ、そういや言い忘れてた。

音葉ちゃんと綾人さ、学校行ってね。

二週間後」

「…急すぎんだろ」

「いや、夏休み終わったら入る予定だったし。

あ、ちなみに俺もです。共学だよ〜」


…あまりに急すぎんだろ…？

聞いてねえよ。→←聞きたい。

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