痛い ページ17
保健室に着いた。
ガラッ
「失礼しまーす。
血空さんが頭痛と足首痛いって言ってて…」
「はい、分かりました。
じゃあまず、熱測ってね」
「はい…」
体温計を渡されたので熱を測る。
数分たち、ピピッという音が聞こえた。
見てみるが、勿論熱は無い。
「あら、熱は無いわね。
でも、念の為今日は早退しなさい」
「はい、分かりました…」
「あ、私、血空さんの荷物取ってきます！」
「お願いするわね」
「はい！」
音葉が教室に行って、私の荷物を取ってきてくれてる間、私はぐでーっとしていた。
「あらあら、疲れたの？」
「ええ…。
精神的にも身体的にも結構疲れました…」
「なら、帰ったらすぐ横になりなさい。
…ああ、でも、お家の人がいないわねぇ…」
「ああ、今はいます。
違う学校の同級生がたまにご飯とか作りに来てくれていて。
今日は開校記念日だとかでお休みだったはずです」
「あらそうなの？
なら、その方に迎えに来てもらう？
…いえ、来てもらいなさい」
「ええ…。
いや、でもあいつ買い物行ってるはずですし…。
第一、一人で帰れます」
「…本当に大丈夫？」
「ええ」
「なら、大丈夫ね。
…無理しないでね？
幸い、この学校は出席日数とかないんだから」
「…そうですね」
ガラッ
「取ってきたよー！
帰るの？」
「うん、帰るよ」
「あ、制服に着替えてから帰りなさい」
「分かりました」
「また明日ー！」
「ん、また明日」
音葉が持ってきてくれた袋の中から制服を取り出し、ベッドの近くで着替える。
勿論、カーテンを閉めて。
着替え終わり、カーテンを開けると、音葉はもう居らず、保健室の先生だけだった。
「さようなら。また明日ね」
「さようなら」
保健室を出て、二階まで降りると。
同級生の女の子達と会った。
そして、こう言った。
「ちょっと用事あるからこっち来て」
…あーあ、集団リンチが始まるぞー…。
めんどいな…。
そうしてついて行った先は人気のない廊下。
そして、その子達は私に暴言を吐き、暴力をふるった。
「嘘つき！
本当は頭も足も痛くないくせにさ！」
「本当！
頭良いだけじゃない！」
「それにさ、あんた一人だよねー！
ほんっと惨めだね！
家族もいないし、友達もあいつだけ！
一人ぼっち！」
「あはははは！かわいそー！」
足、胴、背中など。
蹴られ、殴られ。
痛いし、辛い。
…はやく、帰りたいな。
この時間が長く感じた。
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作者名：リリムゥ | 作成日時：2017年12月12日 19時
