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電車から降りると、学校から駅までの道のりよりも雨が強くなっていた。
11月半ばの雨。
濡れたところから少しずつ寒さが身体を侵食して、震えてしまう。
ふと右を見ると傘はだいぶ私の方に傾いていて、彼は肩をびっしょりと濡らしていた。
「A先輩の家ってどこですか」
『道同じところまででいいよ？遠回りになっちゃう』
「先輩が風邪引いた方が困ります。」
信号待ちで彼の手が私の腰に回る。
作間くんのスキンシップは、作間くんだから人懐こいで許されるけれど、他人だったら訴えるレベル。
「自宅にもっと大きい傘あるので貸します」
妹のやつですけど、と話しつつ彼の家の方に歩いていく。
ロビーに入っても暖かいわけではなかった。
「あの、上がっていってください。寒かったですよね」
指先の感覚がなくなりそうなほど寒かった。
『ありがとう』としか言えないままエレベーターに乗りこむ。
そういえば、作間くんの部屋ってどんな感じなのだろうか。
小学生の頃に見た浮所の部屋は、マンガと参考書が積まれた勉強机と当時流行っていたアイドルのポスターが1枚貼ってあったような。
それに雄登の部屋は棚の本がたくさんあって、ほのかな柑橘の爽やかな香りがした。
『おじゃまします』
「…誰もいないよ、妹もまだ帰ってきてないみたい」
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Atena(プロフ) - 主人公の心の揺れが最後まで見られて面白かったです！ (2020年4月25日 0時) (
レス) id: dbbbb4e0c8 (このIDを非表示/違反報告)
清良(プロフ) - お疲れさまでした！最後まで那須くんかっこよかったです！ (2018年12月14日 1時) (レス) id: 7cb81e8898 (このIDを非表示/違反報告)
えるにめ - 凄く面白いです。さっくんと那須くんメインなとこも凄く嬉しいです！ (2018年11月19日 17時) (レス) id: fa89af2adc (このIDを非表示/違反報告)
ねり - すごくおもしろいです！！ (2018年11月17日 15時) (レス) id: b337ad9043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プチラメ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Petit_lame
作成日時：2018年10月25日 19時
