好きじゃないよ、絶対 (ページ9)

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それから何日か経って私は念願の生徒会に入った。
大学に行く時の推薦とかに使えると聞いたから。
そこで避けては通れない学級委員との関わり。
私のクラスの学級委員は紛れもなく檜山くんで、いくら話しかけるなと言われていても今回ばかりは仕方がない。

『檜山くん、ちょっといい？』

今回は私も目を合わせずに話しかけた。
返答がなかった。

『多分聞こえてるはずだから話すね。クラス旗の提出が来週だからクラスでデザイン描いて私に提出してほしいの。よろしくね。』

次の授業で提出しなければならない課題をしている檜山くんはやっぱり目が合わない。
そればかりか、返事もなかった。
聞こえてなかったらどうしようと思ったが、ホームルームでしっかりクラス旗の話をしていたから聞こえていたと思う。
返事くらいしてくれればいいのに。
あ、返事ないのが嫌ならメールで伝えればいいのでは？
我ながらいい案ではないか。
どうせ返事がないのなら既読がついたかどうかで確認できるメールがあるではないか。
文明の利器に感謝してクラス旗について詳しく書いてある紙を流し読みする。
これ、檜山くんに渡さなきゃいけなかったんだ。
忘れてたな。
この紙に書かれてる内容をみんなに伝えなきゃいけないのに。
申し訳ないとは思っている。
だが今持っていくのは流石にタイミングがおかしすぎる。
明日の1限がホームルームだったからどうせその時間にクラス旗を作るのだろうと踏んだ私はそのプリントに

檜山くんへ
渡しそびれました。ごめんなさい。今日のホームルームでまた伝えていただけるとありがたいです。
西野

と書いた付箋を貼りつけた。
こういう謝り系はできれば口で伝えたいのに。