好きじゃないよ、絶対 (ページ24)

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訪れるテスト期間。
中学生のときはなんだかんだ適当にやり過ごしていたら得点が取れたが高校生ともなるとそうもいかない。
試しに開いた問題集。
残念ながら一問もわからない。
私が文系だからかもしれないが、数学の問題を解こうとしても手が動かない。
数字を見るだけで萎縮してしまう。
困った、非常に困った。
数学教師のところに質問をしようと思っても、どこが分からないかが分からない。
担任に相談すると得意なやつに聞いてみろと言われる始末。
川谷ちゃんは勉強そもそも得意じゃないって言ってたし。
友達、ちゃんと作っておけばよかった。

そんなこんなで再び放課後の教室に一人。

人間どうしてもつまらないことをしていると眠くなってしまって、一応抵抗はしたものの、ついつい眠ってしまった。
ノートに大きく「わからない！」と残して。

気がつけば、もう辺りは真っ暗になっていて下校時刻まであと10分だった。
急いでノートを片付けて教室を出ると担任に出くわし、「よく眠れたか？」と笑われた。
担任はなぜかいつも機嫌が悪いけど今日はちょっと違うみたい。

家に帰ると一件の着信に気がついた。
「数学、分からなかったら今度教えようか？」