好きじゃないよ、絶対 (ページ3)

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あれから檜山くんとは話さなくなった。
嫌いとかじゃなくて、なんとなく気まずくて。
席替えも多分もうすぐする予定だと担任が言っていたからもう檜山くんと話すことはないだろう。
最近彼氏からの連絡も頻繁に取ってるし、寂しいことはない。
いや、寂しい。
唯一話せるお友達のような感じだったから。
というか、彼氏からの連絡が面倒だと思い始めてしまった。
下ネタのような話しかされなくて返すのが嫌になった。
未読無視をすることも増えた。
その度に来る返事の催促。
それなりにスマホに依存していた私のスマホを開く頻度が減ってしまった。
通知の音が怖くなって、全ての着信の通知を切った。
檜山くんの連絡先は交換してないし別にいいかな。
交換していたからと言って別に話すこともないだろうが。

［ねえねえAちゃんLINE開いてくれないの？］

ニヤニヤしていて気持ちが悪い。
ただ、この人からの告白を受け入れたのは私であるから、責任は全て私にある。

『最近忙しくて。』
［へー、なんで忙しいの？］

あ、檜山くんどこ行くんだろう。

［俺の話聞いてる？］

イライラとした口調。
檜山くんが教室を出るのを目で追っていたことに気がついたようで不機嫌になった。

『ごめん、ぼーっとしちゃって。最近寝不足気味で。』
［は？お前浮気してんの？］
『え、なんで？』
［夜寝れないってあれじゃん、俺無理だわ。］
『私浮気してないよ。』

きっと良からぬ勘違いをされているようだった。
頭の中が真っピンクのこの男はかなり気持ちが悪い。
でも正直、これで別れられるならいいかなと思った。
この男の口が軽いことを忘れて。

［別れよ、ちょっと俺浮気する系無理なんだわ。］
『え？あ、うん、浮気はしてないけど、今までありがとう。』

別れられてどこかスッキリしている私は最低なのかもしれない。