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伊野尾side


ケイ「ユウヤ!ユウヤー!」

ユウリ「どこにいるの!?」

ユウト「返事してよっ、ユウヤー!」


3人で声のした方へ走った

走っても走っても見つからなかった


ユウヤ「ぅ…。」

ユウト「!…こっち!」


耳を澄ましてユウヤの声をキャッチしたユウト

ユウトの後を追いかけるとユウヤが倒れていた


ケイ「ユウヤッ!!」


横たわっているユウヤの後ろ足には

鋭い刃の付いた罠が食い込んでいた


ユウリ「ユウヤ、しっかりして!」

ユウト「ケイ、どうしたらいいの…!?」


2人がテンパっているから俺がしっかりしなきゃ…

そう思っても混乱した頭では何も思いつかなかった


?「お前ら、何して…っ!おい、大丈夫か!?」

ケイ「ヤ、ヤマトさん…。」


現れたのはこの森のリーダー、狐のヤマトさん

俺たちの声を聞きつけて来たらしい


ヤマト「おい、ユウヤ。分かるか?」

ユウヤ「ぅ…。」

ヤマト「ここから離れるぞっ。急げ!」


ヤマトさんはユウヤを背中に乗せてそう言った


ユウト「どういうこと?」

ヤマト「人間の罠だぞ!近くにまだあるかもしれない。もしくは、人間がここまで来るかもしれない。」

ユウリ「そんなっ…。」


ヤマトさんは鳴き声を上げた

その後すぐに現れたのはもう1人のリーダー、カイリさん

カイリさんもヤマトさんと同じ狐


ヤマト「カイリ、この子たちを安全な場所まで連れて行く。手伝ってくれ!」

カイリ「分かった!」

ヤマト「ケイ、君は走れる?」

ケイ「うん!」

カイリ「ユウト、ユウリ、乗って?」


ヤマトさん、俺、カイリさんの順に走り出した

目指すのは森の奥、人間に見つからない場所

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作者名:双葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/  
作成日時:2018年3月24日 17時

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