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雅貴side
『あかんなぁ、こんな簡単にバレるなんて嘘下手やなぁ、』
そう言って広斗の胸に再び額をつけるAちゃん。
広斗も言葉こそ刺々しいけどAちゃんを抱きしめる手は緩めないし醸し出す雰囲気も決して冷たくて刺々しいものではない。
不思議と嫌な予感はしなくて、広斗からは優しさがにじみ出ているように見える。
「いつから、どこから嘘ついてた？」
お兄ちゃん、全然気付いてなかったのに広斗は鋭いな
『…………駅で会ったあいつは、父を撃った人じゃないんです。
本当の父の仇はもうとっくに組の抗争に巻き込まれて死んでいます。
だから仇を取るとか、そんなことは目的ではありませんでした。
私のコルトパイソンも父の形見ではありません。
弟が腎臓を売って手に入れた金で買いました。
目的はこの組さえ叩ければよかった。
神戸にはたくさん危ない人たちがいます。
昔はたくさん組の事務所がありました。
でも年々少なくなってきています。』
相変わらず広斗の胸に頭をつけながらぽつり、ぽつりと呟くように言う。
『父が所属していた組の事務所ももう今は神戸にはありません。』
Aちゃんの頭にそっと手を乗せる広斗。
俺って少し邪魔者？と思いつつもこの話は気になるし、巻き込まれた俺にも聞く権利はあるだろうからこの場から離れずに聞く。
『弟は、私とふたりで暮らしている時にいつも言ってました
平和で穏やかな神戸に住みたい、怖いものも何もない神戸になって欲しい、と。
僕の夢 なんて言って、七夕の短冊にはいつも
お姉ちゃんとふたりで安心して暮らしたい
なんて書いていたんです。泣けるでしょ？
それなのに腎臓なんか売っちゃって、何のためにそんなことしたのかは今でもわかりません。
でも残された姉ができることはなんですか？
弟のために、弟に代わって、弟の夢を叶えることしか出来ないんです。
それだけのために広斗さんと雅貴さんに嘘ついて
利用しました
ごめんなさい………………』
ああ、
そっか。
点と点が線になるような感覚だった。
『弟が遺してくれたお金でコルトパイソンを買って、それとともに夢を叶えると決めました。
この神戸を平和にするっていったら
今残っているこの組の事務所を潰すしか思いつかなかったんです。』
────Aちゃんと兄貴のことが重なる
いつだってそうだ。
下は
上に守られてばかり
そんな苦しみも
上は知らない
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すー。(プロフ) - 青龍 葵さん» 青龍 葵さん、おはようございます。誤字を教えて下さりありがとうございます。直しておきますね。 (2018年1月2日 9時) (
レス) id: 631f6e21c3 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - ページ40にて誤字があります！「雅貴」のことを『雅人』と名前が間違ってるので訂正お願いします。因みに訂正部分は「雅人さんを相手していた男…」、上から３行目の始めです。 (2018年1月2日 5時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - 早速ありがとうございます！！ 読ましていただきますっ！！ (2017年1月26日 23時) (レス) id: 362208a596 (このIDを非表示/違反報告)
supreme(プロフ) - まなみさん» 短編、書いてみましたよ！初めて書くのでどんな感じがよくわからなくてとりあえず書いてみました！急いかいたのでちょっとあれかもしれませんが…。リクエストがあればぜひ言ってくださいねっ！これからもよろしくお願いします！ (2017年1月26日 23時) (レス) id: 631f6e21c3 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - もう、本当にいつ通知来るかなあ〜って楽しみにしていたんです！！ 是非是非待ってます！！ 頑張ってくださいね！！ (2017年1月26日 22時) (レス) id: 362208a596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すー。
| 作成日時：2017年1月9日 11時
