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『でさ!でさ!その友達の元彼、私の髪の毛いつも切ってくれてる美容師だったの!

どうやら周りの人に自分がゲイだってバレないように友達のこと彼女にしてカモフラージュというかなんというか、そう、そうしてたらしいの!

友達がさ、

付き合ってしばらくたっても手出してこないからおかしいと思ったんだけど、まさか男の恋人がいたとは思わなかった!

浮気されてたのよ!私!


しかも男!


って、もう友達酒全然飲めないのにやけ酒してさ、すごいでしょ


で、その友達の元彼が働いてる美容院ね、pierce って言うの

よかったら今度行ってみたらー?』


「やだよ、俺掘られたくねぇし。

つーかなんだ、お前なんか無理してね?

別にこんなバーで元気なふりとかいらねぇから大人しく飲んでろよ」

いつもの如く来てすぐ酒飲むあたりは変わらないけど
人と比べてだいぶ鈍感な俺でも流石に気づく

超空元気

くまつくって

涙目になりながら
元気にふるまいやがってこのやろー


あきらかに死にそうじゃんよ、

バーはな、ぎゃあぎゃあ騒ぐところじゃねぇの




うるせえよ、アラサーキャリアウーマンめ、

そう言おうとした時、Aがぽつん、とつぶやいた。



『わたし、さ、


栄転きまった、かも、なのよ

仙台よ、仙台


……………寂しくなるからあんたもっと頑張って仙台にも二号店出してよ…


影分身でもなんでもいいから、仙台に店出して……………』


「…NARUTOじゃねぇんだから…」


いつもみたいにキレのいいツッコミが俺の口から出てくる事はなく


かわりに俺の頭には


あぁ、もうこいつの愚痴を聞くのは俺じゃなくなるんだな、なんて。

素直じゃない俺は


「出世道まっしぐら」


なんて言ってしまって

その言葉で自分もAもダメージくらう



『酔ったから…ちょっと今日はもう帰るわ、
送らなくていいから、じゃね、』


涙目になりながら財布をガバッと開けて中身も見ずに、少しの札を残して 束をつかみ、カウンターの上に置く


俺が声をかけるすきなんて与えてくれなくてそのまま

『今までのつけとかも、それで足りるかしら』


その声が聞こえた時ドアのしまる音がした。






8万9千円





足りるよ、全然。



足りてしまう



足りねえよ!とか、また払いに来いよ!とかも言わせてくれねえのか、Aは



漏れるため息は、LINEの通知音によってかき消された



《今日、Aってそっちのバーに来ますかね?》



時既に遅し、っすよ、登坂さん、

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supreme(プロフ) - maさん» ma様、コメントありがとうございます。完結してから時間が経った今でもコメントしてくださってとても嬉しいです!これからも頑張ります!宜しくお願いします。 (2017年10月2日 14時) (レス) id: 631f6e21c3 (このIDを非表示/違反報告)
ma - 全部読んで最後涙が止まらなかったです!共感出来る所がいっぱいで泣いちゃいました笑これからも作品楽しみにしてます! (2017年10月2日 13時) (レス) id: 939487ade5 (このIDを非表示/違反報告)
supreme(プロフ) - 美和さん» 美和さん、コメントありがとうございます!共感していただけて、本当に嬉しいです!これからも更新頑張ります、よろしくお願いします (2016年9月15日 20時) (レス) id: 631f6e21c3 (このIDを非表示/違反報告)
美和 - 主人公ちゃんと私歳が近いから共感出来ました。続き読みたいです (2016年9月15日 17時) (レス) id: c7fea19952 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:supreme | 作成日時:2016年9月6日 7時

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