The Meaning Of Us 2

番外編5 ページ24

ふつうに、なんかかっこいいなー、で、好きになった。


特に理由はありません。



そこそこにモテる男を好きになったのは初めてじゃないけど


その、そこそこモテる男と付き合うのは初めてです。


ちなみに告白は、彼からです。



『広臣は今日もバイトだっけ？』


｢そ。Aは塾だっけ？｣


『そ。』

｢大変だなー｣

『ちょっと、他人事みたいに言わないでよ、広臣だって進路とか考えてるの？』


｢んな先生みてぇなこというなってー｣


『あんたがふらふらしてて心配だからいってんの』

｢はいはい、｣


付き合う前からふたりは仲良しで、部活帰りに2人でマックで苦いコーヒーかっこつけて買って、宿題やって。

二人でいると鳴らないケータイは鞄の中に入りっぱなし。

時間に気付かずそろそろ塾！広臣はバイト！なんてことはよくあって

｢『じゃ、また明日学校で』｣



結局家に帰っても電話して、


夜遅くまでの長電話はよく母親に叱られた。





＊＊＊


そんなこんなで日々は流れて理由なんてなくて好きになって


大きな理由なんてなくて、ただ好きだから、付き合った。


Aはしっかり志望校に受かって

嬉しい反面、少し寂しくなったり


また明日学校で、は いつの間にか言えなくなっていた。

大学はいって頑張ってるAはかっこよくて憧れて

俺も美容師目指してがんばって

俺も少しはAみたいに輝けてるかなって、ちょっと自惚れちゃって。

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