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あれから何日、過ぎたのだろう……。
もうすぐ2年生でなくなる時期なのに、私は何も変わっちゃいない。
少しは平常心を取り戻して、勉強にだって真剣に取り組めるようにはなっているけれど……、
それでも、変わっていないと実感するときが何度もある。
もう、クラス替えで期待したって……、想いは届かない。
もともと3月までの予定だったのに、1ヶ月の損失は大きすぎるよ……。
今悩んでも何も変わらないけれど……。
過去は過去。
過ぎ去った現実をやり直すなんてこと……そんなこと、現実にできるわけがないんだ……。
でもふとしたときに……、私は……考えてしまうんだ…………。
なんで……私には伝えてくれなかったの…………?
窓に舞う雨は、だんだん下へ落ちていて。
まるで私の心の涙…………。
『ねぇ、乃々華ちゃん……』
乃「……うん?」
『他の人にバレちゃうと思ったのかな……?』
乃「え?」
『北人くんが転校のことを直前までみんなに言わなかったのは……騒がれないようにするためだよね』
乃「多分そうだよね」
『だから……、他の人にバレないようにしてたから……、私に言ったら他の人に言っちゃうと思って言わなかったのかな…………』
乃「そんなわけない!」
弱くなったり激しくなったり……
変化が忙しい雨は、辺りをびしょびしょに……全てを消そうとしてしまう。
乃「北人がAちゃんのこと信用してないわけないじゃない!」
『乃々華ちゃん……』
きっと他に何か理由があったはず……って乃々華ちゃんは言うけれど、その“何か”っていうのが、候補すら1つも思い浮かばなくて。
何もかも初めてで、何も分かっていないから、
そのせいで、私はあのときからずっとこんな感じだから。
周りに心配をかけてしまう…………。
乃「…北人のバカ、Aちゃん傷つけてんじゃないわよ」
『違うの……北人くんは何も悪くない……。
私が弱かったから…………』
乃「Aちゃん……」
そう……、私が弱かったの…………。
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作者名:北極星ポラリス | 作成日時:2023年2月5日 13時