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2月12日………………。
乃々華ちゃんからあのことを聞いてから、
昨日、1日休んでも、やっぱり平常心で過ごすなんてできなくて……。
教室の中では、10日と同じように声が聞こえる。
「いよいよ明後日だね！」
「ヤバい、緊張してきた……！」
「頑張ろ！」
「受け取ってくれるかなぁ」
そっか。みんな…まだ知らないから……。
まだ言わないことにしてるのかな……と思い、できるだけ小声で話しかけた。
『ねぇ、北人くん』
北「うん？ どうしたの、そんな小声で」
そう言って笑う北人くんの微笑みは、2学期までとは何かが違った気がした。
何が……かは分からないけれど、
雰囲気がどこか、違った気がした……。
『北人くん……、』
なかなか言葉が出ない私を待ってくれる彼は、やっぱり優しくて。
このタイミングになってまた、もっと彼を好きになってしまう……。
『北人くん、明日、転校するんだよね……』
北「……知ってたんだ…」
『ごめん、聞いちゃった……』
北「いいよ。でも、他の人にはまだ言わないで。
今日の放課後に教室でみんなに伝える予定だったんだ。だからまだ、みんなはこのこと知らない」
そうか、早く伝えてしまったら……そこから毎日女子たちが集まってきちゃって大変なことに…………。
『乃々華ちゃんには……』
北「乃々華には言った。10日に」
『じゃあ、なんで私………』
北「それは…………」
それは……何？
北「…………ごめん」
え…………、
その“ごめん”は………………、
どういう意味……………………？
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作者名：北極星ポラリス | 作成日時：2023年2月5日 13時
