検索窓
今日:5 hit、昨日:18 hit、合計:37,545 hit

21 ページ21

9月1日。
朝7時50分。


玄関の鍵を閉めようとすると、これまで通り聞こえる足音。

なんだろう……。これだけでもう……。




北「おはよう」


『お…、おはよう……!』

なんでちょっと裏声になっちゃうの……!




北「え、どうした? なんか緊張してない?」


『いや……、そんなことは決して…!』






気持ちにハッキリと気付いたあの日から、確かに私は変だ。




こんなに意識しなくても……!


そう思うのに、
あの日の出来事が頭に浮かんできて……、

その上、もう少しで思い出せそうな出来事があるような気もして……、




どうしても意識してしまって……。










そんなことをずっと考えていたから、始業式の先生の話なんて、どんなことを言っていたのか全く覚えていない。

まあ、いつも通りなんだろうけど。












その後はなんとか正気を取り戻して。









乃「2学期はいろんな行事あるからいいよね!」

『そうだね、楽しみ!』

北「体育祭とか、文化祭とかね」

乃「体育祭とかさ、恋の予感って感じだよね!」

北「去年の借り物競争は凄かったよね」




そう、去年の借り物競争では、お題「好きな人」を引き当てた3年生の先輩が好きな子を呼んで、なんとその場で告白。

それで付き合う、なんていう少女漫画みたいなことが起こって、生徒たちは大盛り上がり。
先生までもがはしゃいでいて、まあなんと凄い伝説を作ったこと。




そういや「校長先生」なんてお題もあって、
校長先生、眼鏡をプカプカさせながら頑張って走っていて。




あの借り物競争、おもしろかったなぁ……。






きっともうすぐ準備も始まるし、ワクワクする……!










乃「今年もいい感じのお題あるかな〜」

北「何、乃々華借り物競争出るの?」

乃「うん! 北人は今年も出ないの?」

北「だって俺が出たら、みんな騒いでヤバイことになりそうじゃん」

乃「いや、何それ、モテ自慢かよ」


北「Aちゃんは?」

『どうしよっかな』






去年は出なかったけど、

今年は思いっきり楽しんでみるのもいいかも。




新しい発見とかもできるかもしれないし。










『出てみよっかな』




乃「おおっ! じゃあ一緒に頑張ろ!」


『うん!』

22→←20



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
227人がお気に入り
設定タグ:吉野北人 , THERAMPAGE   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:北極星ポラリス | 作成日時:2023年2月5日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。