スマートブルー４ ページ37
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Kei Side
大ちゃんが来た。
早めから取り掛かってないと終わらないぞって
言われてた課題を前々日に手つけるって、
はあ、なかなか勇気がいるよね。
それで手伝ってーって来るんだから。
せっかくの休日はAとダラダラしようと思ってたのに。
大学とバイトの疲れを癒す日だったんだけど。
しっかり頭を使ってしまう。
課題は順調に進んで。
集中して課題をやっていたから気付かなかった。
Aが、いないかも。
ドアを開けてキッチンを覗くけどやっぱりいない。
暇だから帰っちゃったかな。
ちょっと申し訳ないなと思う。
キリのいいところまでやったらLINEいれとこう。
調べていると少し物音が聞こえてくる。
もしかしてって思って
キッチンを再び覗くとA の姿が。
「あ、ごめん。うるさかった？」
『ううん。全然。』
気の利かない返事。
Aが居てくれたことに安心した。
そのあとも飲み物持って来てくれたり、
夕飯作ってくれたり、
洗濯まで終わらせておいてくれた。
課題の終わりが見えてきたとき、
ちょうどいいタイミングでAが夕飯を持ってきて
くれたから、俺の脳内を読んでるんじゃないかと思う。
大ちゃんもだいぶ喜んでた。
「なあ、Aちゃんって良い嫁系彼女だな。」
『ほぇ？良い嫁系ってなに。』
「ほら、気が利いて、家事ができる良いお嫁さんだよ。」
『あぁ、だから良い嫁系ね。
Aは割となんでもできる。俺の脳内も読んじゃうくらい。』
「どういうことだよ。笑
いやーでもさー、彼女めちゃめちゃ頭良いだろうな。」
『えー…あ、この前も。
あー、頭良いわ。いつもあんなタイプじゃないから。
確かに。大ちゃんありがとう。』
「ぜんっぜん分かんないけど。どういたしまして？笑」
バイト先に来たとき。
ちょっと前の自分と重なったのか。
今日のうちにちゃんと言っておこうかな。
俺は、チャランポランじゃないよって。
うまく伝えられるかどうかは、
俺のテンションとAのひらめき次第。
まあでも伝わる気がする。
なんて言ったって俺の脳内も読めるんだから。
『俺は、ならないよ。』
中途半端な彼氏になんて絶対ならない。
そこはね、約束できたりするよ。
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作者名：しんくれろ | 作成日時：2018年8月22日 19時
